映画ランキング - 国内映画(2024/8/30~2024/9/1)|MOVIE WALKER PRESS

映画ランキング - 国内映画
(2024/8/30~2024/9/1)

2024年9月2日 発表(毎週火曜更新)
2024年8月30日~2024年9月1日に日本国内で上映された映画の観客動員数ランキングはこちら。『ラストマイル』『インサイド・ヘッド2』『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』などがランクイン!(興行通信社調べ)

  • No.1
    1 keep

    ラストマイル

    、129分、サスペンス・ミステリー
    4.5
    12412

    テレビドラマ「アンナチュラル」「MIU404」の塚原あゆ子監督と脚本の野木亜紀子が再タッグを組んだ、両シリーズと同じ世界線で繰り広げられるノンストップサスペンス。『海辺の生と死』の満島ひかり、『さんか···もっと見る

  • No.2
    2 keep

    インサイド・ヘッド2

    、96分、アニメ/コメディ/ファンタジー
    4.4
    7133

    誰も目にしたことがない頭のなかの感情たちの世界を描き、第88回アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞したディズニー&ピクサー作品『インサイド・ヘッド』の続編。『モンスターズ・ユニバーシティ』のストーリ···もっと見る

  • No.3
    3 keep

    人気アニメ「クレヨンしんちゃん」の映画シリーズ第31作。現代に恐竜を甦らせたテーマパークにしんのすけらカスカベ防衛隊が招待され、小さな恐竜と出会い夏休みを過ごしていく姿を描く。監督は「デュエル・マスタ···もっと見る

  • No.4
    6 up

    ヒーローを目指すヒーロー育成学校の生徒たちの物語を描く堀越耕平によるマンガ「僕のヒーローアカデミア」の劇場版第4弾。ヒーローVSヴィランの最終決戦直前を完全新作のオリジナルストーリーで描く。デクこと緑···もっと見る

  • No.5
    4 down

    怪盗グルーやミニオンたちの活躍を描く「怪盗グルー」シリーズ第4弾。グルー役の笑福亭鶴瓶、ルーシー役の中島美嘉が続投するほか、『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』の片岡愛之助がグルーの高校時代の同級···もっと見る

  • No.6
    5 down

    キングダム 大将軍の帰還

    、146分、アクション
    4.6
    11005

    紀元前の中国春秋戦国時代を舞台に、原泰久の同名漫画を実写映画化した「キングダム」シリーズの第4弾。監督も引き続き、佐藤信介が務める。『劇場』の山崎賢人、『AWAKE』の吉沢亮、『風に立つライオン』の大···もっと見る

  • No.7
    NEW

    きみの色

    、100分、アニメ/青春
    4.1
    2598

    思春期の少女たちが向き合う自立、葛藤、恋の模様を、音楽と青春で絵画のように美しい映像で描く長編アニメーション映画。監督を『映画 聲の形』の山田尚子、脚本を「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」シリーズの···もっと見る

  • No.8
    8 keep

    サユリ

    、108分、ホラー
    R15+
    3.9
    1066

    押切蓮介の漫画をホラーの鬼才・白石晃士が映画化。夢のマイホームに引っ越してきた神木家。ところが、少女の霊“サユリ”の呪いにより、家族が1人ずつ謎の死を遂げる。残された中学3年生の則雄と認知症の“ばあち···もっと見る

  • No.9
    10 up

    THE FIRST SLAM DUNK

    、124分、アニメ/青春
    4.6
    10246

    高校バスケに打ち込む選手たちの成長を描いた井上雄彦による漫画「SLAM DUNK」を原作としたアニメーション映画。原作者の井上自らが監督と脚本を手掛け、テレビシリーズから変わって、宮城リョータを「アイ···もっと見る

  • No.10
    9 down

    SEVENTEEN TOUR ‘FOLLOW' AGAIN TO CINEMAS

    、103分、舞台・音楽
    4.7
    3428

    大人気K-POPアーティスト“SEVENTEEN”が、2024年4月にソウルワールドカップ競技場で開催したアンコールツアー『SEVENTEEN TOUR ‘FOLLOW’ AGAIN TO SEOUL···もっと見る

『ラストマイル』が動員ランキングV2達成!“シェアード・ユニバース”だけじゃない、TBSドラマと映画の斬新な関係性を振り返る
『ラストマイル』が動員ランキングV2達成!“シェアード・ユニバース”だけじゃない、TBSドラマと映画の斬新な関係性を振り返る
『ラストマイル』が動員ランキングV2達成!“シェアード・ユニバース”だけじゃない、TBSドラマと映画の斬新な関係性を振り返る

夏休み最終週となった8月30日から9月1日までの全国映画動員ランキングが発表。先週、初日から3日間で興収10億円に迫るロケットスタートを飾った『ラストマイル』(公開中)が、2度目の週末3日間も動員46万8000人、興収6億3900万円と、2位以下を大きく突き放して2週連続Vを達成。はやくも累計成績では動員152万人、興収21億5000万円を突破している。
「アンナチュラル」と「MIU404」、主要な登場人物もストーリーも別々のテレビドラマと世界観を共有する“シェアード・ユニバース”という、日本映画ではあまり例のなかった手法で話題をさらっている『ラストマイル』。今回はこうした、ごくごく一般的な“テレビドラマの劇場版”とは異なる手法を取り入れたTBSのチャレンジングな作品にフォーカスを当てていくことにしよう。まず大前提として、『ラストマイル』はそもそも“テレビドラマの劇場版”ではないということは強調しておく必要があるのだが。 2000年代前半ごろの“劇場版”ブーム初期から、TBSでは「ケイゾク」や「木更津キャッツアイ」などの人気作の劇場版が作られヒットを記録。その後もメガヒットを記録し“キラキラ映画”という新たな潮流の火付け役にもなった『花より男子ファイナル』(08)や、複数の劇場版が製作された「SPEC」シリーズなどが成功を収め、“ドラマのTBS”という呼び名に恥じないだけのクオリティと、映画館で観るにふさわしい劇場版作品を連発。昨年大ヒットを記録した『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(23)も然りだ。 もっぱらそうした“劇場版”が作られる作品というのは、それなりに視聴率が高い人気作であったり、少なくともプライム帯に放送されるような知名度の高い作品が中心であった。また劇場版も2本作られている「新参者」のように原作があるものを除けば、テレビドラマよりもスケールが大きく、かつテレビドラマでひとつ区切りのついた物語のさらに先を描く“集大成”的なパターンがいまでも常套である。 そうしたなかで、斬新な試みが行われた作品のひとつが『赤い糸』(08)。テレビドラマの放送期間中に劇場版を公開させ、両方の物語が併行し、最終的にはテレビドラマの終盤のエピソードで物語が帰結する。興行的には興収11億5000万円とまずまずのヒットを記録したとはいえ、爆発的な反響は得られず、もちろん同様の手法を取り入れる作品もほとんど出てきてはいない。それでも同作の主題歌からインスパイアされた新たな物語が(別作品ではあるがこちらもドラマと映画の両方で)作られたことで、再び注目を浴びようとしている点は興味深い。 またTBS系列のMBSで2016年にスタートした「ドラマイズム」枠も、「咲 -Saki-」や「賭ケグルイ」「映像研には手を出すな!」、最近も「マイホームヒーロー」と、原作ものを中心にテレビドラマと映画が一体となった作品を次々と登場させてきた。それは同時に、余程の人気作しか実現しづらかった深夜ドラマの劇場版をより一般的にさせるきっかけを作ったといってもよいだろう。さらに『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』(21)では、テレビドラマと同じスタイルのエンドクレジットを採用。劇場版スケールの物語を見せつつも、“テレビドラマの安心感”をそのまま映画館に持ち込むという不思議な感覚を生みだした。 このようにテレビドラマと映画の関係性ひとつ取っても従来の劇場版の手法・構造を変える斬新な試みを繰りだしてきたTBS作品。今回新たに取り入れられた“シェアード・ユニバース”という手法も、こうして大ヒットという結果を生んだとなれば、そろそろマンネリ化しつつある現在の劇場版ブームを刷新する重要な一手になるはず。そして同時に、『ラストマイル』でメガホンをとった塚原あゆ子監督が次作『グランメゾン・パリ』(冬公開)で王道の劇場版をどう料理しているのか期待が高まるいっぽうだ。 さて、ランキングに戻ろう。2位から6位にかけての5作品は、順位に微妙な入れ替わりはあったものの前週と同じ顔ぶれが並んでいる。公開5週目を迎えたディズニー&ピクサーの『インサイド・ヘッド2』(公開中)は、この週末3日間も動員22万7000人、興収2億8300万円を記録し2位をキープした。 累計成績では動員340万人、興収43億円を突破した『インサイド・ヘッド2』。すでに前作『インサイド・ヘッド』(15)の最終興収40億4000万円を上回っており、公開28日目での興収40億円到達は今年公開された洋画作品で最速。また近年のピクサー作品との比較では、最終興収49億円を記録した『インクレディブル・ファミリー』(18)より2日遅い達成となる。 同じく前週に引き続き3位を守り抜いた『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』(公開中)は、週末3日間で動員14万8000人、興収1億7300万円を記録。累計成績では動員177万人&興収21億円にのぼり、シリーズ8作品目かつ3年連続の興収20億円突破を達成。9月に入ってからどこまで数字を伸ばしていけるのか注目だ。 前週6位だった『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』(公開中)は2ランクアップで4位となり、前週4位の『怪盗グルーのミニオン超変身』(公開中)は5位に。そして公開8週目を迎え6位となった『キングダム 大将軍の帰還』(公開中)は累計動員502万人&興収74億円を突破。ついに日本歴代興収ランキングの100位以内に入り、現在はまだ97位。こちらもまだまだ目が離せない。 新作では、「けいおん!」シリーズや『映画 聲の形』(16)、『リズと青い鳥』(18)の山田尚子監督と脚本家の吉田玲子による完全オリジナル長編アニメーション『きみの色』(公開中)が7位に初登場。人が“色”で見える高校生のトツ子(声:鈴川紗由)が、同じ学校に通う美しい色を放つ少女きみ(声:高石あかり)と音楽好きの少年ルイ(声:木戸大聖)と出会い、それぞれ誰にも言えない悩みを抱えながらも音楽で心を通わせていく姿を描いた同作。 SNSなどに寄せられている感想では、タイトルにもなっている“色”への並々ならぬこだわりと、山田監督作品の代名詞ともいえる青春を彩る音楽を存分に堪能できる劇場環境、とりわけIMAXでの鑑賞を推す声が多数。劇場公開に先立って出品された上海国際映画祭では金爵賞アニメーション最優秀作品賞を受賞するなど、海外からも高い評価を獲得しており、日本での興行も含めて今後の動向に注目しておきたい一本だ。 以下は、1~10位までのランキング(8月30日〜9月1日) 1位『ラストマイル』 2位『インサイド・ヘッド2』 3位『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』 4位『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』 5位『怪盗グルーのミニオン超変身』 6位『キングダム 大将軍の帰還』 7位『きみの色』 8位『サユリ』 9位『THE FIRST SLAM DUNK』 10位『SEVENTEEN TOUR ‘FOLLOW' AGAIN TO CINEMAS』 今週末はリドリー・スコットが製作を務め、名作『エイリアン』(79)の“その後”を描く『エイリアン:ロムルス』(9月6日公開)、乃木坂太郎の同名コミックを柳楽優弥と黒島結菜、堤幸彦監督のタッグで映画化した『夏目アラタの結婚』(9月6日公開)などが公開を控えている。 文/久保田 和馬


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