映画ランキング - 全米映画
(2025/2/7~2025/2/9)
2025年2月10日
発表(毎週火曜更新)
2025年2月7日~2025年2月9日にアメリカで上映された映画の興行収入ランキングはこちら。『Dog Man』『Heart Eyes』『Love Hurts』などがランクイン!(Box Office Essentials調べ)
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1
Dog Man
公開未定-0週末興収$13,700,000
累積興収$54,102,000
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NEW
Heart Eyes
公開未定-0週末興収$8,500,000
累積興収$8,500,000
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NEW
Love Hurts
公開未定-0週末興収$5,800,000
累積興収$5,800,000
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3
週末興収$3,924,000
累積興収$235,206,192
2019年に実写化した同名映画のはじまりの物語。シンバを守ったムファサ王と、ムファサの命を奪ったスカーの若き日を描く。『ムーンライト』のバリー・ジェンキンスが監督を務める。ムファサを『オールド』のアー···もっと見る
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2
Companion
公開未定-0週末興収$3,020,000
累積興収$15,487,000
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4
One of Them Days
公開未定-0週末興収$3,000,000
累積興収$39,372,000
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NEW
Becoming Led Zeppelin
公開未定-0週末興収$2,626,947
累積興収$2,626,947
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6
週末興収$1,750,000
累積興収$233,094,000
セガが生んだ人気キャラクター、ソニックを主人公にした「ソニック・ザ・ムービー」シリーズ第3弾。前作から引き続き、ジェフ・ファウラーが監督を務め、主人公のソニックの声をベン・シュワルツが、宿敵のドクター···もっと見る

先週末(2月7日から2月9日)の北米興収ランキングは、全体の興収が5392万ドルでトップ10圏内の作品の合計興収が4631万ドルと、約1年ぶりの低水準。もちろんこれは、北米最大のイベントであるNFLスーパーボウルが2月9日に開催された影響であり、近年ではスーパーボウル開催週末が年間を通して最も興収が低い週末となる。要するに、さほど懸念する数字ではなく、逆に言えば今年の“底”が見えたと捉えることもできる。
2020年から2022年にかけてはコロナ禍の影響が色濃く残っているため度外視するが、2023年のスーパーボウル週末の全体興収は今年と同程度の5262万ドル。この年は9月にもう一度閑散期が訪れることになったが、年間興収は前年比120%の89億ドル。昨年は全体興収が過去最低レベルの3700万ドルしかなく、その後も何度も閑散期に見舞われ年間興収は85億ドル止まり。今年はこれ以上の閑散期が訪れず、繁忙シーズンの大作がうまくいけば年間興収90億ドル台も見込めるかもしれない。
さて、ランキングのほうは前週初登場1位を飾ったドリームワークス・アニメーションの『Dog Man』がV2を達成。週末3日間の興収は1380万ドルで、前週比は38.4%。少々大きな下落が見られたが、スーパーボウル週末にしては踏みとどまったほう。累計興収は5400万ドルを突破しており、とりあえずは製作費の4000万ドルを超えることには成功。スピンオフ元である「スーパーヒーロー・パンツマン」の2017年公開の映画版の最終興収7392万ドルが当面の目標となりそうだ。
2位と3位には新作タイトルがランクイン。2位に初登場を果たしたのは、ジョシュ・ルーベン監督の『Heart Eyes』。バレンタインデーの日に現れてはカップルを惨殺するシリアルキラーとの戦いを描くという、どこかで聞いたことがあるプロットのスラッシャー・ホラー・コメディだ。初日から3日間の興収は830万ドルと決して高くない。一方、3位に初登場を果たしたのはキー・ホイ・クァンとアリアナ・デボーズ共演のアクションコメディ『Love Hurts』で、こちらはわずか580万ドルのオープニング興収にとどまっている。
スーパーボウル週末に当ててくるタイトルということで、スタジオの期待値はさほど高くないのは明白だが、批評集積サイト「ロッテン・トマト」で予想外の健闘を見せているのは『Heart Eyes』の方。批評家からの好意的評価は81%となかなかの高さであり、平日に入ってからの興行も堅調。現地メディアの報道によると、観客の男女構成費は見事に半々であり、約6割の観客が25歳以上。全体の40%の観客がデート映画として利用していたようで、公開タイミングはぴったりだったようだ。
週明けの2月10日には、クランチロール提供のもと『劇場版「進撃の巨人」完結編 THE LAST ATTACK』(日本公開中)が北米525館で1日限定上映(Box Office Mojoでは11日以降の興収データもあがっているが)。登場キャラクターであるミカサの誕生日合わせということもあってか、デイリー興収では168万ドルと、2位にダブルスコア近くの差をつける1位発進。同作の海外での人気の高さを改めて見せつける結果となっている。
文/久保田 和馬
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