『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』の未来を検証!“30年後の未来”、2015年にタイムスリップ
未来のスニーカー&ジャケット
マーティがドクから渡されたスニーカーを履くと、自動的に靴ひも調整が行われた。このシューズの一般化はされていないが、チャリティを目的に、2016年にナイキから89足限定で「Nike Mag」というシューズが発売されている。デザインはもちろん、機能や靴ひもを締める“ギュイーン”という音まで再現されていた。
同じく、ドクから渡されたジャケットも、サイズを自動調整し、濡れたら送風ファンで乾かしてくれるという優れもの。こちらは実現にはいたっていないが、2015年にアメリカの企業がクラウドファンディングを募って、「SDJ-1 Self-Drying Jacket」というジャケットを開発。サイズ調整はできないが、送風機能を施しており、スイッチ一つで服を乾かしてくれる。
『ジョーズ19』
2015年の街でマーティが映画館の前を通りかかり、ホログラム映像のサメに驚くシーンが登場する。上映作品のタイトルは、『ジョーズ19』で監督はスティーヴン・スピルバーグの息子のマックスということになっている。スピルバーグの代表作『ジョーズ』(75)はシリーズ化されているが、第4作『ジョーズ’87 復讐篇』(86)で完結してしまった。とはいえ、“サメ映画”はジャンル化され、今日までに様々な作品がつくられているので、あながち間違いとも言えないかも。ちなみに、2015年にユニバーサル・ピクチャーズが『ジョーズ19』のニセ予告編を制作し、こちらはYouTubeで公開されている。
ホバーボード
スケートボードに代わって、マーティが使うホバーボードも印象的。風を地面に吹きつけて浮遊するものは以前からあったみたいだが、映画のようにコンパクトなものは存在しなかった。しかし、シューズやジャケットと同様に様々な企業が開発に取り組んでいる。近年では、やはり2015年に、レクサスのCMにホバーボードが登場しており、内蔵された超電動磁石による浮上を実現。さらに、浅い水面の上を走り、車の上をジャンプするなど、徐々に映画の世界に近づいている。
マイケル・ジャクソン
マーティが彼の息子として入ったのが、「Café 80’s」という名のカフェ。そこでは、店内のビデオモニターに映るCGIのマイケル・ジャクソン(※演じているのはそっくりさん)が注文を取り、BGMも彼のヒット曲「今夜はビート・イット」が流れている。しかし、ジャクソンは2009年に逝去したため、2015年を迎えることはできなかった。
シカゴ・カブス優勝
街頭の掲示板に表示された「シカゴ・カブスがマイアミの球団を下し、ワールドシリーズを制覇」のニュースを見て、マーティが驚くシーンが登場する。カブスは1871年に創設された老舗の球団なのだが、リーグ優勝は1945年から2016年までの71年間、ワールドシリーズ優勝は1908年から2016年まで108年間も遠ざかっていた。本作公開時の状況を考えると、マーティが「ありえない!」という反応をするのも当然なのだ。しかし、前述の通り、カブスは2016年にリーグ優勝とワールドシリーズ優勝を果たし、1年のずれはあるが現実のものとなった。しかも、2015年もニューヨーク・メッツとのリーグ優勝決定戦まで進んでいるので、かなり惜しかったと言える。また、公開時のマイアミに球団はなかったのだが、1993年にフロリダ・マーリンズ(現マイアミ・マーリンズ)が創設されたので、こちらは一部予想を的中させている。
このニュースを見たマーティは、スポーツ年鑑を購入して、もとの世界で大儲けすることを思いつく。しかし、これがさらなるトラブルを生みだすことになるとは…。
スマートフォン
本作が予測できなかったテクノロジーもある。それがスマートフォンやインターネット。マーティの息子が公衆電話に入るシーンが登場し、劇中の人々がスマートフォンや携帯番号などで通話する様子は描かれなかった。一応、未来のマーティが自宅で悪友や上司とテレビ電話で通話するシーンはあるが、クビ通告がFAXで送信されるなど、インターネットは実用化されていないようだ。
発売中
価格:Blu-ray 1,886 円+税、DVD 1,429 円+税
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント