『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』には続編が存在した!“その後”のシリーズ作品を追跡
マーティとドクを演じ続けるマイケル・J・フォックスとクリストファー・ロイド
本作を扱った様々なパロディ映像も作られた。そのなかでも、2007年のマイクロソフトのCMにはロイド本人が出演し、ドクとしてデロリアンでタイムトラベルを行っている。『PART2』の舞台、2015年に発売された『バック・トゥ・ザ・フューチャー30thアニバーサリー デラックス・エディション』の特典映像にもロイドが登場。デロリアンの運転席からドクの衣装に身を包んでメッセージを送っている。
さらに、2015年の米トヨタのCMでは、ロイドとフォックスの共演も実現。映画で描かれた未来がどれだけ現実になっているかの会話を繰り広げる、胸アツなものになっている。
同じく、2015年にはアメリカのトーク番組「Jimmy Kimmel Live!」にフォックスとロイドがそろって出演。過去からマーティとドクがデロリアンに乗ってやって来たという設定で、“空飛ぶ車”や“ホバーボード”がまだ発明されていないことにがっかりしたり、司会者のスマートフォンに驚いたり、ドナルド・トランプが大統領選に出ていることに「なんてことだ!」という顔をしていた。また、2014年公開の映画『荒野はつらいよ 〜アリゾナより愛をこめて〜』にも本作のパロディが登場。『PART3』と同じ西部開拓時代を舞台にしていることから、登場人物の一人がある小屋を訪れると、デロリアンの修理をしているロイド演じるドクと遭遇するというシーンが描かれた。
ドキュメンタリー映画の公開に舞台上演も!
作品にとっての重要な年である2015年には、ドキュメンタリー作品『バック・イン・タイム』も公開。監督のジェイソン・アーロンがクラウドファンディングで資金調達を呼びかけたところ、数日で目標金額に到達したという逸話も、ファンの強い後押しを感じさせる。ロバート・ゼメキス監督をはじめ、ボブ・ゲイルにスティーヴン・スピルバーグ、フォックス、ロイド、トンプソンまでが登場し、本編映像と共に、当時の思い出や撮影秘話などが語られている。
また1作目の公開から35周年となる今年2020年2月からは、イギリスのマンチェスターオペラハウスで上演される形で、ミュージカル化もされている(※3月16日以降は、会場閉鎖のため中断)。脚本を映画版のゲイルが手掛けたほか、同じく映画版に参加した作曲家のアラン・シルヴェストリ、トニー賞受賞の演出家ジョン・ランドらが参加し、マーティ役にオリー・ドブソン、ドク役にロジャー・バートがキャスティングされている。
最近では、新型コロナウイルスの対策支援のチャリティーを目的とする、俳優のジョシュ・ギャッドが企画、司会を務めたYouTube番組「Reunite Apart」の第2回ゲストとして、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のキャストやスタッフが出演。作品や共演者同士のエピソードが語られたほか、モニター越しに劇中の場面が再現されている。
このほかにも、25周年や30周年のイベントなどが開催され、キャストやスタッフたちは何度も再会。日本でも「ハリウッド・コレクターズ・コンベンション」などのイベントで来日が実現するなど、映画三部作が終了した現在も世界中で愛され続けている作品なのだ。
文/平尾嘉浩(トライワークス)
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