池松壮亮、オダギリジョーが共演!オール韓国ロケで挑む『アジアの天使』が来年日本公開
<監督・キャスト コメント>
●石井裕也(監督・脚本)
「とびきり自由でまったく新しい映画を作るためにちょっとした冒険をしました。つまらない常識は一旦全部ぶっ壊してみよう、という挑戦的な映画です。撮影期間中、コロナによって世界の状況がどんどん悪化していきましたが、スタッフたちの努力により奇跡的に無事にクランクアップできました。
日本語と韓国語と英語が飛び交う現場のなかで、池松君とオダギリさんのコンビの芝居は抜群におもしろく、考えてみれば日本の天才二人が韓国で兄弟を演じているだけでものすごく価値があるなと思いました。韓国人俳優たちは強烈でパワフルで純粋で、日本人には出せないオーラがやっぱりたしかにありました。別種のすごみが1本の映画の中で見られると思います」
●池松壮亮(青木剛役)
「いつからか真実を見失った者たちが、国を超え、こびりついた価値を捨て、互いを見つめ、痛みに共感し、ともに旅をして、ともに生まれ変わるまでについての映画です。 脚本を渡された時、震えました。来たる新しい時代の夜明けの前に、それぞれの後悔の日々と、二度と戻らない時間を取り返しにいくこの映画の挑戦にかけてみようと思いました。 石井監督とはこれまでたくさんの仕事をともにしてきましたが、その飽くなき探究心と、他者の心を想う映画作家としての力は、やはり圧倒的です。 世界が新たなステージの分断に乗りだしつつあるいま、だれがなんと言おうとこの映画で出会い、受け入れてくれたチェ・ヒソさんをはじめとする素晴らしい韓国キャストの方々、愛情深い韓国スタッフの方々には感謝してもしきれません。 この映画の天使がきっと、良き時代の到来を告げてくれると信じています」
●オダギリジョー(剛の兄役)
「あきらかにこの作品からは石井監督の『挑戦』が感じ取れました。 ありふれた映画ではなく、なにかを飛び越えてくれそうな、なにか新しい感覚をくれそうな、そんな映画になりそうで、 僕は喜んで参加することにしました。監督や俳優、ほんの数人の日本人が韓国に乗り込んで行ったわけですが、 コロナも含め、いろんな危機を乗り越えながら、僕らは国を超えて大きな家族になれた気がしました」
●チェ・ヒソ(チェ・ソル役)
「国も文化も違う人々が一緒に旅に出ました。映画という共通言語を信じてみよう。みんなでひとつの物語を作ってみよう。その一心で毎日現場へ向かいました。石井監督の無限の想像力と、映画に対する愛情と確信は私にとって大きなインスピレーションでした。監督の現場で私は、毎日、ほかの撮影現場ではできなかった数々の挑戦に出会い、新たな発見をすることができました。池松壮亮さんの映画を作る仲間に対する愛情深い、まっすぐな眼差し。オダギリジョーさんの抜群のウィットと優しさ。一緒に映画を撮る人々を徹底的に信じてくださった3人のお陰で私は、役者としていつよりも自由に、私自身を解放することができました。
私たちはなんのためにこんなに必死に生きてるんだろう。なにに向かって戦ってるんだろう。常にそのような問いを抱き芝居をしてきましたが、今作を通じて、ソルとともに、私はその問いの原点に辿り着いたような気がします」
文/トライワークス