竜星涼、『ぐらんぶる』は「裸だからこそおもしろい!」みなぎるチャレンジ精神と俳優としての転機
「すさまじくカオスな現場でした。汗がしたたり、いろいろな匂いがして…」
伊織は、男だらけのダイビングサークルに半ば強制的に入部させられることになる役どころ。コメディ映画だけに、竜星は振り切った演技で、表情豊かに伊織を熱演している。演じる上では、「伊織はあらゆることに巻き込まれていく役どころなので、なにかを自分から“やろうとしない”ということを大事にしていました」と話す。
「エネルギーも高めで、あらゆるリアクションも必要な役ですが、それを敢えてやるのではなく、相手から出てくるエネルギーに対して、熱を返すことが大事だと思っていました」と実写映画として、血の通った演技を心がけたそう。
現場には、熱気にあふれる共演者陣が顔を揃えた。男だらけのダイビングサークルが舞台とあって、竜星は「本当に暑苦しいですよ。男性部員たちのダンスシーンは、すさまじくカオスな現場でした。汗がしたたり、いろいろな匂いがして」と大きな笑顔。
ダブル主演を務め、ともに“ほぼ全裸”となる役柄を演じた犬飼とは「いい意味で同志になれた」そうで、「彼はすごく礼儀正しい人で。お互いの役割を大事にしながら、仲良く伊織と耕平を演じ切ることができた」。さらに伊織のいとこ、千紗役として映画初出演を果たした与田祐希については、「与田さんでしか、できなかった千紗になっています。彼女のそのままの姿が見事に千紗として成立していた。現場ではみんなの妹のようなまぶしい存在でしたね!男だらけのシーンは、本当にむさくるしいんですよ。そんな現場に女性がパッと入ってくると、ものすごく華やぐ!」と声を弾ませる姿からも、いかに現場が楽しいものだったかが伝わる。
熱い撮影を仲間と乗り切った時間を「青春」と表現する。「撮影が行われたのは昨年ですが、昨年を超える夏には、そうそう出会えないんじゃないかと思っています。キャスト、スタッフのみんなで、かなり濃い時間を一緒に過ごしました。海に潜ったり、夜は花火をしたり、流れ星を見たり、“ザ・夏”という時間を過ごすことができて、久々に青春を味わった気がしています。大人になって、あれほどはっちゃけて、夏らしいことを全力でやれることもないですから。本当にいい思い出になりました」と充実感をにじませていた。