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行定勲が語る、新しい映画のあり方と『窮鼠はチーズの夢を見る』に込めた想い

インタビュー

行定勲が語る、新しい映画のあり方と『窮鼠はチーズの夢を見る』に込めた想い

【写真を見る】9月11日(金)より公開となる、大倉忠義主演の『窮鼠はチーズの夢を見る』
【写真を見る】9月11日(金)より公開となる、大倉忠義主演の『窮鼠はチーズの夢を見る』[c]水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会

行定監督は、“映画館で映画を観る”という行為がもつ意味についても、次のように考えている。「アトラクションやライブと同じように、『映画を観る』ために映画館へ行くということになっていくんだと思っています。ストリーミングで観たけれど、やはり“劇場で観たい”という根源的な欲求があるんだ、ということが映画『劇場』を通じて実感できました。『映画館でかかる映画は選りすぐりの作品なんだ』と、観客の皆さんが意識してくれるかどうか。そういう意味で、『窮鼠はチーズの夢を見る』を観るために劇場に行きたい、と思ってもらえるといいですね」

大倉忠義演じる恭一の後輩・今ヶ瀬を成田凌が好演!
大倉忠義演じる恭一の後輩・今ヶ瀬を成田凌が好演![c]水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会

『窮鼠~』は、女性に流されやすいエリートサラリーマンの恭一(大倉忠義)と、彼の妻から依頼された浮気調査をきっかけに恭一と接近する今ヶ瀬(成田凌)の関係を描いた、苦くてせつない恋愛映画だ。「『窮鼠~』の原作は“社会”を描いているのではなくて“個人”を描いていること。社会の感情がどこにも介在しないんですよ。LGBTQをテーマにした作品は世界の映画祭でよく観るんですが、どうしてもマイノリティの息苦しさのようなものが作品に介在していないと、いまの社会問題に直面している映画じゃないというふうにみなされるんですよね。その考え方はよくわかるんですが、脚本家から『窮鼠~』は『行定勲が撮ってきた恋愛映画の延長線上にあるべきだ』と言われたように、いま、男性同士の恋愛を描くことを白い目で見る人がマイノリティで、もはや時代が変わっていると思っています」

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