トム・クルーズの映画愛をプレイバック!"ビッグ・ムービー!ビッグ・スクリーン!" を実現させるその熱意に迫る

コラム

トム・クルーズの映画愛をプレイバック!"ビッグ・ムービー!ビッグ・スクリーン!" を実現させるその熱意に迫る

前代未聞の“宇宙計画”が着々と進行中!

現在58歳のトム、来年にはついに大気圏を突破!
現在58歳のトム、来年にはついに大気圏を突破!写真:SPLASH/アフロ

今年5月、トムがある前代未聞のプロジェクトに参加するということが発表され、世界中が驚愕した。「トム・クルーズが宇宙でアクション映画を撮影する」。実現すれば史上初めてとなる宇宙での長編映画制作プロジェクトは、その後『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(14)でタッグを組んだダグ・リーマン監督の参加が決定し、着実に実現可能性の高いものに。

そして先日、宇宙開発の専門誌「Space Shuttle Almanac」の公式Twitterに掲載された、今後3年間の宇宙船打ち上げ予定の一覧表の中にトムとリーマン監督の名前が。撮影のためなのか、ロケハンなどの準備のためかは明らかにされていないが、いまから1年後、2021年10月にトムはとうとう宇宙へと出発することになりそうだ。

撮影現場でも“マーヴェリック教官”に!

代表作『トップガン』の35年ぶりの続編となる『トップガン マーヴェリック』で、トムは教官へと成長
代表作『トップガン』の35年ぶりの続編となる『トップガン マーヴェリック』で、トムは教官へと成長[c]2020 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

“本物”を追求し、ついには大気圏をも突破してしまうトムの驚くべき映画愛の強さを感じさせるエピソードは、これまでに数多くある。出世作となった『トップガン』(86)の撮影時に、戦闘機パイロット用の訓練に苦労したトムは、その8年後にパイロットの免許を取得。30年以上経った『フォールアウト』ではその時の反省を活かしてか、撮影のためにヘリコプターの操縦ライセンスを取得するというストイックぶり。また、35年ぶりにマーヴェリック役に返り咲く『トップガン マーヴェリック』の撮影時には、劇中での教官役さながら若手パイロットの育成に一役買ったという話も。

マイルズ・テラーをはじめとする若手俳優たちの飛行訓練のために、トムは自ら訓練用のカリキュラムを考案。過酷な重力環境のなかで演技を行うためのトレーニングコースをクリアし、撮影を成功させた俳優たちには、劇中でトップガンのパイロットたちが付ける、アメリカ海軍ストライク戦闘機戦術教官プログラムの卒業生にしか与えられないという特別な腕時計を送ったのだとか。そうした後人の育成に寄与するにとどまらず、トム自身もIMAXカメラを搭載した戦闘機に自ら乗り込み撮影に臨むなど、そのプロ意識の高さを見せつけた。

『トップガン マーヴェリック』の公開が待ちきれない!
『トップガン マーヴェリック』の公開が待ちきれない![c]2020 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

映画ファンはもちろん、スタッフや関係者の心も動かす熱烈な映画愛と、作品にかけるこの上ないプロ意識の高さ。トムの魅力は、もはや単なるアクション俳優の領域を超えているといっても過言ではないだろう。当初は年内に公開される予定だった『トップガン マーヴェリック』は、新型コロナウイルスの影響で来年7月2日(金)の全米公開に延期となってしまったが、同11月公開の「ミッション:インポッシブル」の7作目と合わせて、2021年は息を呑むようなアクションを思う存分堪能できる1年になる。今後のトムの動向にも注目しながら、公開の瞬間を楽しみに待ちたい。

文/久保田 和馬


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