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『劇場版 FGOキャメロット』は気軽に楽しめる!電撃ホビーウェブ×MOVIE WALKER PRESS編集部がその魅力を熱く語り合う

コラム

『劇場版 FGOキャメロット』は気軽に楽しめる!電撃ホビーウェブ×MOVIE WALKER PRESS編集部がその魅力を熱く語り合う

三つ巴の展開が熱く魅力的なドラマを生む

――先ほどの話題にも挙がりましたが『劇場版 FGO キャメロット 前編』は、三つの勢力が各々に、世界が消滅の危機に瀕する状況へ抗っていきます。そのドラマについてどう捉えていますか?

大場「本作の三つ巴の構図は『三國志』の構図に近いかなと思っています。獅子王が限られた人々を受け入れる“聖都”が魏、太陽王に忠誠を誓う人々が暮らす“エジプト領”が呉、“ハサン”と呼ばれる暗殺集団が行き場を失った人々を庇護する“山の民”が蜀…という感じで」

高橋「位置付け的にもその例えですよね。三つ巴でも各陣営の立ち位置がわかりやすいのもポイントだと思います。そう捉えると『Fate』を知らない人もより観やすくなるかも。テレビアニメ『Fate/Apocrypha』では、2つの陣営の争いがドラマチックに描かれましたが、それを三勢力にした本作の構成もすごいと思いました。各勢力内にもドラマがあり、その奥深さにも驚かされます」

中世の騎士、唐代の法師…出会うはずのない人物たちが共に人類史焼却の危機に対峙する
中世の騎士、唐代の法師…出会うはずのない人物たちが共に人類史焼却の危機に対峙する[c]TYPE-MOON / FGO6 ANIME PROJECT

大場「三つ巴だからこそ展開がほどよく複雑化し、より映画映えする戦いや駆け引きが生まれる。『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』も三つ巴の勢力が登場しますが、映画で描くにはスケールが大き過ぎましたから。『劇場版 FGO キャメロット』の物語は、それこそ『三國志』の赤壁の戦いを描いた『レッドクリフ』二部作くらいのボリュームで重厚なスペクタクルにまとまっているのではと思います」

――「Fate」シリーズを知らない人でも、まずは「三國志」の1エピソードをつまみ食いする感覚で楽しんでもらえたらと…?

大場「本作でのカルデアの目的、三つ巴の構図、あとは簡単なキャラクター紹介を押さえておけば、『このキャラクター、ちょっといいかも』というところからでも、『FGO』の深淵なる世界に踏み込んでいけるのではと思います」

獅子王に仕える円卓の騎士ガウェイン。どこか冷徹さを漂わせる騎士たちは何を企てる?
獅子王に仕える円卓の騎士ガウェイン。どこか冷徹さを漂わせる騎士たちは何を企てる?[c]TYPE-MOON / FGO6 ANIME PROJECT

高橋「公式サイトのキャラクター紹介を眺めておくくらいで、映画は十分楽しめると思います。観終わってゲームが気になったり、『アーサー王物語』の円卓の騎士やエジプト史について知りたくなったり…そういった気持ちが刺激されるはずです。劇中では己の信念を貫いて戦い、散っていくサーヴァントも登場します。その信念が、モデルとなった人物のどんな生き様から湧き起こるものなのか?これは映画の大きな見どころでもあり、あとでググりたくなる要素だと思います」

大場「キャラクターが勢力に属しながらも、一人一人が信念や心情を持って葛藤している。こうしたキャラクターの深掘りは、アメコミヒーローが人気を博しているいまの時代にマッチしていると思います。異能者が集まった『アベンジャーズ』シリーズのヒーローたちように、信念が合致する者同士が共闘し、合致しなければ争う。正義と悪を単純にわけることができない世界観は同じなので、映画ファンにも受け入れやすいはずなんです」

電撃ホビーウェブ編集部・高橋佑太氏(右)とMOVIE WALKER PRESSの「FGO」特集担当・大場徹
電撃ホビーウェブ編集部・高橋佑太氏(右)とMOVIE WALKER PRESSの「FGO」特集担当・大場徹

高橋「本当にそうですね。シリーズ内でエピソードがクロスオーバーしている点も、まさに
マーベル・シネマティック・ユニバースのような世界観!そう思うと『FGO』に触れていない人でも、ちょっと観てみようという気持ちになってくれるかもしれませんね。今回の劇場版が『FGO』に触れるきっかけになることを、心から期待して公開を待ちたいと思います」

取材・文/タナカシノブ

取材協力/電撃ホビーウェブ(電ホビ)


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