『ジョゼ虎』大阪イベントで、中川大志がM-1ファイナリストの見取り図とリモート漫才に挑戦!
アニメ映画『ジョゼと虎と魚たち』(12月25日公開)で、ジョゼと恒夫が外に出かける名シーンの一つとなっている大阪・海遊館ホールで、本作の大ヒット祈願イベント in 海遊館が12月10日に開催。東京からリモートで参加した恒夫役の中川大志、本作で初の声優にチャレンジし、「M-1グランプリ2020」 決勝戦を目前に控えた見取り図の盛山晋太郎、リリーが登壇した。
本作の原作は、芥川賞作家である田辺聖子の同名小説。「ジョゼ」と名乗る足の不自由な少女、クミ子(声:清原果耶)と、大学生の鈴川恒夫(声:中川)の恋の行方が、大阪を舞台に描かれる。
最初に中川が声優を務めたキャラ、恒夫が映り、そのモニターが切り替わると、同ポーズで中川が登場し、あまりの違和感のなさにどよめく会場。リモートということを感じさせない空気のなか、イベントはスタートした。
普段はダイビングショップでアルバイトし、海が好きな大学生の恒夫役を演じた中川は「恒夫がダイビングするシーンは、実際にアフレコブースのマイクの前でシュノーケルをつけながら息遣いやセリフを収録。地上で付けたのは初めて、かなりシュールでした」とコメント。
恒夫のアルバイト先の西田店長役を演じた盛山は「初めて声優をやり、ものすごくNGを出しました。大阪市出身で大阪人の役なのに、自分で大阪弁がわからなくなり、途中エセ関西人ゾーンもあったけれど、それを乗り越え、西田店長という人情味のある男をやり切りました」と充実した表情を見せた。
リリーは「駅員の一言で映画が決まる。すごく重要な役だった」と、たった一言しかセリフが無いにも関わらず自信満々に語る。続いて「僕も20テイクぐらいやり、監督から『もう少し違う表現でお願いします』と直にアドバイスをいただいた」とリリーが告白し、笑いを誘うも、盛山から「お前、一言やったのによく今日ここに来れたな」とツッコミが入る。
今回コロナ禍で、来阪が叶わなかった中川は「高いところは苦手だけど、HEP FIVEの観覧車に乗ってみたい」と大阪への思いを語る。森山は、中川を案内したい大阪スポットとして「NGKやなんばグランド花月のある千日前通りなど“大阪果汁100%の”お笑いの街、なんばに来てほしい」とホームグラウンドを挙げる。次にリリーから、さらなるディープな大阪スポットが飛び出すかと思いきや「僕はホームパーティがしたい。岸里で一緒に飲みたい」と、まさかの自宅への招待を希望し、中川を笑わせた。
そして、この日限りのにわかトリオ「中川大志と見取り図たち」が、笑いの聖地大阪で史上初のリモート漫才にチャレンジ。海遊館デートに出かけた盛山とリリーの前に、リモート用の等身大液晶パネルを水槽に見立てた中川が全力でペンギン、サメ、ジンベイザメになりきって登場するも「全部一緒やないか!」と盛山にツッコまれる。
負けじと中川が盛山を指差し「あ、ロン毛のオコゼだよ!」と逆ツッコミを入れると、場内は爆笑に包まれる。とても初対面かつリモートと思えない息ぴったりの漫才を披露した3人。終了後「目が合っている気がして、ドキドキしました」と手応えを語る盛山に対し、リリーは「来年のM-1は大志君と3人で!」とラブコール。
映画の公開日である12月25日(金)のクリスマスにちなみ、絵が得意な中川と美術の教員免許を持っているリリーが20秒で盛山の似顔絵を描いてプレゼントすることに。リリーの絵を見た中川が「いくら20秒でもそれはない、愛が感じられない。僕のは…」と自信満々に披露した似顔絵は、オコゼ写真に盛山風ヘアを書き加えたものだった。「いや、だからオコゼ違うわ!」と盛山からツッコまれた中川は、してやったりと満面の笑みを見せた。
最後に、一言しかセリフが無かったリリーが「コロナで大変ですが、落ち着いたら大志君と声優論を交わし合いながら飲みたいと思います」と最後までボケたおす。続いて盛山が「大阪の方はいろいろなスポットがあるので楽しみながらご覧ください」と言うと、中川も「慌ただしい一年でしたが、映画館でホッと一息、心が温かくなる優しい映画ですので、劇場で楽しんでいただけたらと思います」と映画をアピール。
さらにイベントの終わり際には、中川が「見取り図さん、M-1決勝頑張って下さい!応援しています!」と見取り図にエールを贈る一幕も。「中川さんにエールをもらうファイナリストなんていない!やった、優勝や!」と盛山が感激するなか、リリーは「大志君も頑張ってください!」と『ジョゼと虎と魚たち』の主演声優へ逆エールを送り、最後まで会場を沸かせた。
文/山崎伸子