ずん・飯尾和樹が語る『映画 えんとつ町のプペル』に感じた“動いたもの勝ち”精神と、「自分自身を褒めてあげたい3つのできごと」

インタビュー

ずん・飯尾和樹が語る『映画 えんとつ町のプペル』に感じた“動いたもの勝ち”精神と、「自分自身を褒めてあげたい3つのできごと」

「僕はちょっとM気質なのかもしれない(笑)」

名バイプレイヤーとしても活躍する飯尾和樹
名バイプレイヤーとしても活躍する飯尾和樹撮影/山崎伸子

「自分が動いてよかった」と感じた人生の分岐点について尋ねると、そこから派生し「成人するまでに、自分自身を褒めてあげたいと感じた3つのできごと」を話してくれた。
「まずは、母親のお腹から出てきたこと。記憶はないですけどね(笑)。2つ目は6歳のころ、自転車の補助輪を取ったことです。みんなは5歳くらいで取れていましたが、僕だけは補助輪なしだと全然乗れなくて。うちは両親共働きで、補助してくれる人がいなかったから、ずっと壁づたいに練習していたんです。補助輪を取る時は、親父に『本当にいいのか?』と2回確認されましたが、それで取って走ったら、まんまと傷だらけになりました(苦笑)」。

続いて「3つ目は、ジャニーズ事務所に履歴書を送らなかった冷静さです」と笑いを取る。「自分を褒められるのはこの3つくらいですかね。ほかにもバンドをやらなかった冷静さもそう。ちゃんと客観視できていたんだなと思いました。そういう意味では、ルビッチは僕と違ってちゃんと動きましたし、西野さんもそうですよね」と語り、他者への称賛を惜しまない。


50代にして、お笑い第七世代の若手と共に、“2020年話題になった芸人”として番組に多数呼ばれるなど、近年ますますの活躍を見せる飯尾は、常に人を傷つけない笑いに定評がある。
「よくそう言われるんですが、僕自身、嫌なことがないからです。例えば、いまインタビューを受けていて、机の下で足のすねを蹴られたら怒りますよ。でも、蹴られないでしょ(笑)。現場でも嫌なことがないですし、スベるのは自分が悪いだけですから」。

【写真を見る】常に“人を傷つけない笑い”に定評がある飯尾和樹が、『映画 えんとつ町のプペル』を語る
【写真を見る】常に“人を傷つけない笑い”に定評がある飯尾和樹が、『映画 えんとつ町のプペル』を語る撮影/山崎伸子

とはいえ、バラエティ番組などでは、かなり無茶ぶりをされてきたはずだが、飯尾は「それが好きでこの世界に入ってきたから、とにかく楽しくて」とうれしそうだ。
「僕はちょっとM気質なのかもしれない。『このあと、どうなっちゃうんだろう!?』っていう状況が好きなんだと思います。普段歩いていても、通ったことのない路地のほうへ行きたくなるんです。それですっと入って、おでん屋さんを見つけたり、行き止まってUターンしたりすることもよくありますし。まあ、自分が本当に困ったら、人に投げて『あとはどうにかしてください!』と甘えます(笑)」。

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