深川麻衣が『おもいで写眞』ヒロインを好演!その魅力を監督が写真と共に語る

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深川麻衣が『おもいで写眞』ヒロインを好演!その魅力を監督が写真と共に語る

『ユリゴコロ』(17)の熊澤尚人監督によるオリジナル脚本を『水曜日が消えた』(20)の深川麻衣主演でつむぐ『おもいで写眞』(1月29日公開)。高良健吾、香里奈、井浦新、古谷一行、吉行和子ら豪華俳優陣が脇を固める同作より、たくさんの劇中写真とともに、主人公の結子を演じた深川の魅力について語る熊澤監督のコメントが届いた。

監督は『おと・な・り』『君に届け』『ユリゴコロ』の熊澤尚人
監督は『おと・な・り』『君に届け』『ユリゴコロ』の熊澤尚人[c] 「おもいで写眞」製作委員会

本作は、熊澤監督の同名自著を原作に“人が生きる豊かさと年を重ねる美しさ”を繊細に描いた物語。東京で美容部員として働いていた結子(深川)は、嘘が嫌いで頑固な性格が災いして仕事をクビになってしまう。そんな折に祖母が亡くなり、夢も大切な人も失くして故郷へと帰ってきた結子は、町役場で働く幼なじみの一郎(高良)からお年寄りの遺影写真を撮る仕事を頼まれる。そして一筋縄にはいかないおじいちゃん、おばあちゃんたちとのふれあいのなかで“赦し”の意味を知り、成長していく。

【写真を見る】遺影写真を撮影するフォトグラファー役の深川麻衣。その演技に魅了される
【写真を見る】遺影写真を撮影するフォトグラファー役の深川麻衣。その演技に魅了される[c] 「おもいで写眞」製作委員会

熊澤監督は「主人公の結子が“人を許せない”という気持ちを持っているというのが凄くポイントで、“人を許せない”という気持ちは誰しもが持ちえる。そんな気持ちをなかなか消し去ることが出来ない、主人公の葛藤を描きたかった」と本作への想いをコメント。また、そんな結子役に深川を抜擢した理由について、「芯の強さを感じたから。自分の軸がハッキリしているし、打たれ強いし、確固たるものを内に秘めている。芯の強さがないと、結子という役は演じられないだろうと思っていた。前日うまくいかなくても翌日も果敢に挑んでくる、絶対にヘコたれない深川さんの姿は結子と同じだった」と撮影を振り返っている。

結子は一人暮らしの山岸 (吉行和子)との出会いをきっかけに変わっていく
結子は一人暮らしの山岸 (吉行和子)との出会いをきっかけに変わっていく[c] 「おもいで写眞」製作委員会

また、深川への“演技”の要求度は高かったそうで、「結子の怒りや苛立ちは理屈ではないから、お芝居をしていても理屈に頼れないというか、感覚でやってもらう必要があった。深川さん自身は結子みたいな人じゃないから、極端な話、怒ってない人に『怒って!』と言ってるようなものなので」という。さらに、ベテランである吉行和子との共演について「20代最後の歳だった深川麻衣さんが、吉行さんが演じるおばあちゃんのセリフというか、おばあちゃんが持っているもの、発された感情を受けてお芝居をすることによってものすごく輝いていったんです。だから。僕は二人がお芝居をするのを近くで見ることができて、とても贅沢をさせてもらった気分」とも語っている。


不器用で真っすぐな結子が抱える“葛藤”を真摯に体現した深川の成長物語でもある本作。心にしみるヒューマンストーリーとともに、難役を演じきったその輝きも堪能したい。

文/足立美由紀

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