コトリバコ、きさらぎ駅、ひとりかくれんぼ…ネット発の“怖すぎる”怪談たち
霊峰として知られる富士山の麓に位置し、古くから様々な噂が飛び交う富士の樹海。その奥にあるとされる何者かが暮らす村と、「絶対に検索してはいけない」とネット上を戦慄させた “コトリバコ”の強力な呪いに触れてしまった姉妹の姿を描く『樹海村』(公開中)。
昨年公開され大ヒットを記録した『犬鳴村』(20)で描かれた福岡県の犬鳴トンネルをはじめ、2000年代のインターネット黎明期から若者を中心に流行しだしたオカルト系の掲示板には、いまも語り継がれる数多くの「ネット怪談」が登場した。ここではその代表的なものをピックアップして紹介したい。
こっくりさんより危険?現代の“降霊術”「ひとりかくれんぼ」
1970年代から1990年代にかけて、子どもたちの間で大ブームになった「こっくりさん」と同様、主に近畿地方で流行したと言われている降霊術「ひとりかくれんぼ」。2007年ごろに「2ちゃんねる」にその詳しいやり方が掲載されるや全国的に広く知れ渡ることとなり、瞬く間に“危険な都市伝説”として話題に。
手足があるぬいぐるみを用意し、それに名前をつける。中綿を取りだして米と詰め替え、赤い糸で縫い付ける。そして午前3時になったら「かくれんぼ」をはじめる。ここでは簡単に書いたが、ほかにもいくつもの詳細な手順とルールが存在しており、それを守らなければ極めて危険。しかし、ルールに従ってもなにかが起こると言われており、実際にやってみて怪奇現象に見舞われたという投稿が殺到することに。
「リング」や「呪怨」シリーズなど、Jホラーが大きなブームとなったのが1990年代後半から2000年代前半。そのブームが落ち着いた2000年代後半にはこうしたネット上に流布された「ネット怪談」を原案にしたホラー映画が数多く作られていった。「ひとりかくれんぼ」も『ひとりかくれんぼ 劇場版』(09)を皮切りにシリーズ化。その時代を代表するホラー映画の一つとして、いまもカルト的人気を誇っている。