南沙良、開眼!「アクションにも挑戦してみたい!でも運動は苦手…」
「走り方が鈍くさく見えると言われて、軽くトラウマに」
──役ではありますけど、「この職業に就いてみたい」という希望ってあります?
「何だろう…?あ!ずっと昔からバイトがしてみたいなって思っていて。レジでピッってする(※バーコードを読む)のに憧れていたので、ちょっとそれをやってみたいです。お芝居じゃなくて、ただの個人的な願望なんですけど(笑)」
──レジ打ちの人の手際がすごくいいと、小気味いいですよね。ちなみに、鷹野と田岡…いや、AYAKO(ハン・ヒョジュ)みたいに暗躍する謎の美女役はどうでしょう?
「う〜ん…私、運動がすごく苦手なので務まるかなぁ…。でも、アクションには挑戦したいなと思っていて。ただ、走り方が鈍くさく見えるらしく…」
──携帯電話のCMで、パンをくわえながら走っていましたせんでしたっけ?
「そうなんです、あのCMを見た方たちからそう言われて、軽くトラウマなんです(笑)」
──自分の走っているフォームとか、映像にでも撮らない限りわからないですもんね。
「一応、中学の時に陸上競技を習っていたことがあるんですよ。足が速くなりたいっていうより、運動神経がいい女の子ってかっこいいなと思って、陸上の教室に通ってはいたんですけど、なかなか上達しなくて…」
──となると、アクションはまだタイミングじゃない、と。時がくれば、という感じですかね。
「そういうことにしておいてください(笑)」
──謎多き女性役は、今の時点でも似合いそうですけどね。
「いやぁ、もう役をいただけるのであれば…それだけでありがたいです」
──謙虚ですね。そんな南さんも初めての映画出演から約5年になります。今、率直にお芝居に対して思うことって、何でしょう?
「今までは陰のある役が多くて、顔や身体での感情表現を求められていたんですけど、自分の中では全然できていなかったなっていう思いがあって。それが簡単じゃないことはもちろんわかっていますけど、だからこそ正面から向き合っていきたいなという気持ちがあります。自分自身、ふだんプライベートで(※拳を突き上げながら)テンションがめちゃくちゃ上がるっていうことが、そんなに多いわけではないので、実際のところ難しいのかなと思ってもいるんですけど…」
──南さんのご家族みなさんが言うところの「いよいよ壁が崩れる瞬間(※南家では何かが起こりそうでテンションが上がる瞬間を、こう表現する)」は、なかなか到来するものじゃないと(笑)。ちなみに、最近何か「壁が崩れそうな瞬間」ってありました?
「それが最近はあんまりないんですよね…。ステイホームになってから、何か気分が上がらないというか。強いて言えば、以前にも増して活字に触れたい欲が深まったので、本をたくさん読んでいます」
──じっくりと活字を咀嚼するには、いい機会かもしれませんね。それでは最後に、『太陽は動かない』を楽しみにしている方々へひと言、お願いします。
「藤原さんと竹内さんの演じる主人公たちが、24時間以内に連絡をしないと体内に埋められた爆弾が爆発する──という設定の緊迫感が一番の見どころだと思うので、まずはそこを楽しんでいただきつつ…鷹野の高校時代が描かれる島でのシーンの映像のみずみずしさにも注目していただけたら、うれしいです」
取材・文/平田真人
2002年6月11日生まれ、東京都出身。第18回ニコラモデルオーディションのグランプリを受賞し、同誌専属モデルを務める。
映画『幼な子われらに生まれ』(17)は映画デビュー作ながら、報知映画賞、ブルーリボン賞・新人賞にノミネート。『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(18)で映画初主演。第43回報知映画賞・新人賞、第61回ブルーリボン賞・新人賞、第33回高崎映画祭・最優秀新人女優賞、第28回日本映画批評家大賞・新人女優賞を受賞し、その演技力が高く評価される。その他の映画出演作に、『21世紀の女の子』内『愛はどこにも消えない』(19)、『居眠り磐音』(19)、『無限ファンデーション』(19)、『もみの家』(20)などがある。4月2日公開の映画『ゾッキ』(21)が待機中。
TVドラマ出演は『ココア』(19/フジテレビ系)、『ピンぼけの家族』(20/NHK BSプレミアム)、『これっきりサマー』(20/NHK)、『うつ病九段』(NHK BSプレミアム)、『六畳間のピアノマン』(NHK)など。三谷幸喜脚本のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(22年放送)への出演も決まっている。
レベッカ「恋に堕ちたら」、Vaundy「融解 sink」のMV、sumika「エンドロール」のショートフィルムにも出演。江崎グリコ「ポッキー」イメージキャラクター。