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「時代が『エヴァ』と庵野さんを受け入れてくれた」宮村優子が振り返る、庵野秀明とアスカとの25年

インタビュー

「時代が『エヴァ』と庵野さんを受け入れてくれた」宮村優子が振り返る、庵野秀明とアスカとの25年

「オーディションではレイ役を…。アスカと出会えて、本当によかった」

1994年に声優デビューした宮村。いまや数々の作品で人気キャラクターを担う彼女だが、1995年にテレビシリーズ「新世紀エヴァンゲリオン」でアスカ役に抜てきされた時は、まだ新人として声優道を歩み始めたばかり。宮村自身が心を痛めるほどに、アスカに全力を注いだからこそ、強がりで頑張り屋のアスカがファンに愛される存在となったが、テレビシリーズのオーディションで宮村は「レイ役を受けていた」という。

「アニメ作品のオーディションは、事務所に『こういったオーディションがあります』と連絡が来て、事務所の方が、その人に合う役を提案してくれるという流れで行われることが多いんです。当時の私は新人で、おとなしいお嬢様のような役を演じることが多く、だからこそマネージャーさんがレイ役でのオーディションを勧めてくれたんです。ただそれまでの私はほぼ舞台の経験しかありませんでしたので、発声が舞台向けで。オーディションで、自分のなかではおとなしい女の子を演じたつもりでも『元気があるなあ』と言われました(笑)。そこで『もうひとつキャラがあるので、そちらも受けてほしい。こちらは元気な感じがいい』とのことで、出会ったのがアスカちゃん。アスカ役で受かることができて、アフレコ現場で林原(めぐみ)さんの演じるレイを見た時には『こういうことだったのか!』と目から鱗でしたね」と照れ笑い。「偶然のような出来事でしたが、そうやってアスカと出会えて本当によかったなと思っています」と、アスカへの愛情があふれだす。


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「庵野総監督との仕事は、本当に特殊なもの。セッションしているという実感があります。『演じていて、こんなに楽しいアクションシーンがあるんだ』というすごい体験もさせていただきました。こんな楽しい味、中毒性を味わってしまったと思うと『やってくれやがったな!』という気持ちもあります」と笑いながら、「『楽しかった』という気持ちで完結編を迎えられて、本当によかった」と清々しい表情で語っていた。

取材・文/成田おり枝

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