映画館への休業要請に、全興連会長が抱く怒りと歯がゆさ「『過ちては改むるに憚ることなかれ』と都知事に言いたい」

インタビュー

映画館への休業要請に、全興連会長が抱く怒りと歯がゆさ「『過ちては改むるに憚ることなかれ』と都知事に言いたい」

「業界として我慢すべきことは我慢し、“アフターコロナ”の時代へ」

「すべての人々にしっかりと行き届くような政策を」と語る佐々木会長
「すべての人々にしっかりと行き届くような政策を」と語る佐々木会長

「いまのところ、このコロナ禍の影響を受けて閉館した映画館はまだ限られています。でももう耐えられないというところは、今後確実に出てくることと思います。緊急事態宣言が明けても、映画館にお客様が戻って来なくなってしまったら。現在の消費者の方々の行動の理由の第一は、“行って安全かどうか”です。全興連は対策をしていることを積極的にアピールしてきました。そうしたアピールを、今後は各業界がどんどんやっていかなくてはなりません。そうしなければお客様はいつまで経ってもエンタテインメントに戻ってきてはくれないでしょう。そういった意味で、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の歴史的なヒットは、全興連のアピールの成果も微力ながら貢献できたと自負しています。


正直な話、政府との最前線で交渉して今回ほど無力を感じたことはありません。正当な主張が認められず、科学的知見に基づかない施策が行われていることは残念です。これは映画業界に限ったことじゃないかもしれませんが、頑張っているすべての人々にしっかりと行き届くような政策を打ってほしいとただ願っています。

業界として我慢すべきことは我慢し、政府がきちんと感染拡大を抑え込み、“ウィズコロナ”から“アフターコロナ”の時代へと向かうことができれば、きっとお客様が安心して映画館に来て、楽しんで映画を観てくれる社会が戻ってくるはずです」

取材/編集部 構成・文/久保田 和馬

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