ヨルシカ・suisが明かす、顔出しをしない理由。作品に息を吹きこんで感じた“生きている楽しさ”|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ヨルシカ・suisが明かす、顔出しをしない理由。作品に息を吹きこんで感じた“生きている楽しさ”

インタビュー

ヨルシカ・suisが明かす、顔出しをしない理由。作品に息を吹きこんで感じた“生きている楽しさ”

ディズニープラスにて見放題で独占配信が開始されたディズニー&ピクサーの最新作『あの夏のルカ』で、日本版エンドソング「少年時代(あの夏のルカver.)」を歌うヨルシカのボーカル、suis。コンポーザーのn-bunaとの2人組で構成されるヨルシカは、プロフィール非公開とヴェールに包まれた存在だが、映画の配信にあわせ、suisが単独インタビューに応じてくれた。

『あの夏のルカ』の主人公、ルカは海の世界で暮らす“シー・モンスター”で、身体が乾くと人間の姿になるという特性を持つ。ある日ルカは海から上がって人間の世界に入り込むが、目にするものすべてが新鮮で、すっかり魅了されてしまう。そこでルカはジュリアという少女に出会い、親友のアルベルトと共に人間の世界でひと夏の冒険をしていく。

「『少年時代』は、自分がルカのそばにいる少年という立ち位置で歌いました」

ルカ(声:阿部カノン)とアルベルト(声:池田優斗は、海の世界で暮らすシー・モンスター
ルカ(声:阿部カノン)とアルベルト(声:池田優斗は、海の世界で暮らすシー・モンスター[c]2021 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

ディズニー作品は「大人になってから観るようになった」と語るsuisは、特にディズニープリンセスが登場する作品が好きだという。「プリンセスには憧れます。公開時に『アナと雪の女王』を観に行きましたし、最近では『白雪姫』や『眠りの森の美女』を観ました。私は歌が好きなので、特にディズニープリンセスが歌うミュージカルシーンなどに惹かれます」。

そんななかで今回のオファーがあったそうだが「あのディズニーさんの作品に参加できるなんてすごいことだし、とても光栄な気持ちはありましたが、お話をいただいた時点では、すごすぎてまったく実感がなかったです。友達からも『ディズニー映画をやるの!?』とメールをもらったのですが、戸惑うところまでもいきつかなくて」というsuisだったが、「初めて完成された映画を観て、エンドロールで自分の歌が流れるのを聴いた時、ああ、本当に参加できたんだ!という気持ちにようやくなれました」と笑顔を見せる。


素顔やプロフィールを明かさないヨルシカは、若者を中心にカリスマ的な人気を誇る
素顔やプロフィールを明かさないヨルシカは、若者を中心にカリスマ的な人気を誇る

suisは小さいころから歌うことが大好きだったそうで「鼻歌を歌ったり、流れてきた歌を覚えて口ずさんだりしていたし、小中学年の頃は、カラオケにハマリました」と言うが、意外にも一度も歌手を目指したことはなかったそうだ。ヨルシカとして活動していることについては「たまたまラッキーだったんです」と捉えている。「一緒にヨルシカをやらせていただいてるn-bunaくんとの間にもう1人お友達がいて、ヨルシカに誘ってもらったことがきっかけだったので。そこから、お仕事だと意識していった感じです」。

2019年にメジャーデビューして以降、若い層を中心に支持されていき、2020年2月には「第34回日本ゴールドディスク大賞」ベスト5ニューアーティスト(邦楽)を受賞。同年6月には長編アニメ映画『泣きたい私は猫をかぶる』(Netflixで独占配信中)に主題歌「花に亡霊」や挿入歌「夜行」、エンドソング「嘘月」を提供し、大いに反響を呼んだ。だが、suis自身は決して浮足立つところがない。

エゴサーチなどはしないのか?と下世話な質問をしてみると、「たまに自分の名前を聞くので、検索することもありますが、そんなに反響としては受け止めていないです。でも、ヨルシカのファンの方が1人でも2人でもちゃんといてくれているんだなということは実感させてもらっています。また、ランキングなどに入ったと聞くと、それはきっとスタッフの皆さんが頑張ってくれているんだなと感じます」と恐縮する。

完成した映画を観た感想を聞くと「胸がいっぱいになりました」と感無量の様子。「ルカを海の外へ連れ出してくれたアルベルトと友情を築いていきつつ、さらに人間界でジュリアとで出会い、今度はアルベルトも教えてくれなかったようなもっと広い世界を知っていく。やはり人は、どんどん知らない世界の方へ行きたくなるものだなとすごく感じました。だからといってルカがアルベルトを見限ったわけではなくて、アルベルトの勇敢さや愛情深さもわかっている。とにかくこの夏、ルカは良い出会いをしたなと思いました」。

そういう意味では、suisがこの世界に入り、いまに至ったのも、アルベルトやジュリアのような存在がいたからではないか。「そうですね。私に限ったことではないと思いますが、確かにすごく大きな出会いがあったからこそ、自分1人では見られなかった世界を見せてもらっているなとは思います」。

井上陽水の名曲をカバーした「少年時代(あの夏のルカver.)」は、アーティストのトクマルシューゴが作品に合わせたアコースティックなアレンジを施した仕上がりになっているが「トクマルさんのアレンジがぴったりで、すごくルカのテイストにハマるように仕上げてくれたんだなと感激しました」と、そのマッチング度合いに驚いたとか。「あのエンドロールと『少年時代』のイントロが流れてきた時、自分の声なのに涙が出ちゃいました」と、琴線と涙腺を大いに揺さぶられたそうだ。

suisは「少年時代(あの夏のルカver.)」をどんな想いを胸に歌い上げたのか?「井上陽水さんの『少年時代』は、大人が自分の過去を思い返するような歌だと思いますが、私はたぶん、それができないと思ったので、ルカの少年時代を描く映画なら自分もそこにいたいと思い、自分がルカのそばにいる少年という立ち位置で歌いました」。

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