“国民の彼氏”と呼ばれる圧倒的人気!イケメン韓流俳優パク・ボゴムを知っている?
初主演映画では人間離れしたクローンにチャレンジ!
ドラマに、そして歌手、司会者としても非凡な才能を見せつけてきたボゴムが映画初主演を果たしたのが『SEOBOK/ソボク』だ。
『建築学概論』(12)以来、イ・ヨンジュ監督が8年ぶりにメガホンをとった本作は、クローン人間を題材としたSFエンターテインメント。余命幾ばくの国家情報院元エージェントのギホン(コン・ユ)は、ある日、かつての上司から人類初のクローン人間、ソボク(ボゴム)の移送という危険な任務の話を持ちかけられる。ソボクを無事に移送できれば、彼の特殊な細胞を使って病を治すことができると聞いたギホンは、ソボクをねらう様々な勢力から彼を守ろうとしていくが…。
ボゴム演じる、クローン人間のソボクは、人の倍のスピードで成長するため、見た目は青年だが、年齢は10歳。いつも部屋の中に閉じ込められているため、外の世界を知らないというキャラクターだ。基本的には無口で大人しくしており、役者にとっては演じるのが難しい役どころだが、ボゴムは持ち前の透明感に加え、体温を感じさせないような眼差しで、人間味のない、どこか神々しさすら感じさせるようなたたずまいで、キャラクター像を築き上げている。
また騒ぎに乗じて外の世界に飛び出すと、その雰囲気は一変。人がごった返す市場のあらゆるものに興味を示して迷子になったり、洋服屋では靴を欲しがったり、初めて食べたカップラーメンに感動して立て続けに何個も食べてしまったり、思わず世話を焼きたくなってしまうような、あどけない仕草や表情を連発。見た目は大人だが中身は子どもという設定に説得力を持たせていく。
さらには、あることをきっかけに怒りを爆発させて「AKIRA」的なことになってしまうシーンまであったりと、ギホンと行動していくことで徐々に人間味を帯びていく様を、丁寧にスクリーンに映しだしているのだ。
これまでの役柄で培ってきた弟的な雰囲気に、持ち前の透明感、そして演技力でクローン人間という難役になりきり、浮世離れした物語に説得力を与えているボゴム。彼が韓国で抜群な人気を誇る理由が、本作を観ればわかるはずだ。
文/サンクレイオ翼