『モンタナの目撃者』でアンジェリーナ・ジョリーが新境地を開く!確かな演技力で血の通った戦うヒロインを体現
才色兼備の人気女優アンジェリーナ・ジョリーが、『ソルト』(10)以来、実に11年ぶりにヒロイン・アクションに戻って来た!注目の主演最新作『モンタナの目撃者』が、9月3日(金)に日本公開される。ジョリーが扮するのは、米モンタナ州の田舎町で森林消防隊員を務める主人公ハンナ。父親を目の前で殺され、自身も命をねらわれている少年コナーを森の中で助けたことから、彼女の身にも危険が迫る。しだいに近づいてくる暗殺者、そして未曽有の大規模森林火災。はたしてハンナは、2つの脅威からコナーを守り戦い抜くことができるのか…。このサバイバル・サスペンスで特筆すべきは、アンジェリーナ・ジョリーが披露した、ただ“強くて美しい”だけではない、さらに進化をとげたアクション・ヒロイン像だ。
醸し出されるスポーティで健康的な美しさ
まず目を引くのは、ジョリー自身が放つ魅力。言うまでもなく、彼女のチャームポイントの一つはセクシーであることだ。ディズニー・アニメーションの名作『眠れる森の美女』(59)に登場する魔女を、新解釈のもと妖艶に演じた「マレフィセント」シリーズは比較的記憶に新しいところだろう。また、ジョニー・デップと共演し、彼が演じる旅行者を翻弄するミステリアスな美女に扮した『ツーリスト』(10)も印象深い。そんな彼女の魅力は『モンタナの目撃者』でも健在だ。といっても、セクシーさを強調するようなことはなく、スポーティなルックスが醸す健康的な美しさに思わず惹きつけられてしまう。
ケガもするし血も出る“生身”のアクション・ヒロイン
もちろん、アクション・ヒロインとしての実力も忘れるわけにはいかない。人気ゲームを映画化したアドベンチャー「トゥームレイダー」シリーズで、超人的な身体能力を持つトレジャーハンター、ララ・クロフトを演じたジョリーは、格闘やバンジージャンプなどの肉体的アクションに自ら挑み、その運動神経の高さを遺憾なく見せつけた。
ここで弾みをつけ、ブラッド・ピットと夫婦役を演じた『Mr.&Mrs.スミス』(05)やジェームズ・マカヴォイと共演した『ウォンテッド』(08)での殺し屋役、『ソルト』でのCIA工作員役で、美貌を活かした“クールで完璧”なアクション・ヒロインになりきったのはご存知のとおり。だが本作ではいままでとは違う、新たな一面を打ち出している。
体操選手も真っ青になるようなウルトラCとは無縁で、高所から飛び降りるとケガをするし、血も出る。そんな人間的なキャラクターだからこそ、炎に追われるように森を駆け、ダイブして、必死に少年を守ろうとする姿に共感を覚えるというもの。そういう意味では、これまでになく“生身”であることが強調されている。