DC映画のスーパースター!ハーレイ・クインの作品ごとに変化する魅力
DCコミックスの悪党集団の活躍をジェームズ・ガン監督が描く『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(公開中)。スーパーマンを半殺しにしたスナイパーから、水玉コスチュームの変人、サメ人間までクセ強な悪党たちが集うなかでも、ひときわ輝きを放っているのがマーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインだ。
『スーサイド・スクワッド』(16)以降、キュートなルックスはもちろん、自由すぎるチャーミングな性格で絶大な人気を集めてきた。作品を重ねるたびに強烈なインパクトを残してきたハーレイの姿を振り返っていきたい。
病的なほどジョーカーに夢中!『スーサイド・スクワッド』
スーパーマンの亡き後、新たなメタヒューマン対策として結成され、減刑と引き換えに命懸けのミッションに挑まされる悪党チームの奮闘が描かれた『スーサイド・スクワッド』で、“スーサイド・スクワッド”の一員として初登場したハーレイ。
本作では、彼女の魅力であるサイコで自由奔放な性格が存分に描かれ、ミッションの最中にブランドバッグを堂々と盗み「なによ?私、悪人だもの」と開き直ったり、仲間と仲良くやっているかと思うと、さっさと任務から離脱してしまったりとやりたい放題。場当たり的な行動を連発し、物語をかき乱していた。
また、アーカム精神病院で働いていたハーリーン・クインゼル博士が患者であるジョーカーに心を奪われて恋人になり、ハーレイ・クインになっていく過程も語られており、ジョーカーに対する彼女の心酔ぶりが見られるのも本作ならでは。
ジョーカーに薬品タンクに突き落とされたうえ、頭への電気ショックで性格を歪められ、さらには2人で乗っていた車が海に転落した際には、泳げないのに見捨てられ…。そんなひどい仕打ち受けながらも、ミッション中にジョーカーから迎えに行くというメールが届けば、嬉々として見た目を整えたり、ジョーカーが死んだと思って悲しみに打ちひしがれたりと、一喜一憂する様子はなんともけなげ。ジョーカーへの依存とも言うべき異常な愛情で、そのクレイジーさを存分にアピールした。
ジョーカーと別れ、自立した女性に!『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』
ゴッサム・シティの裏社会を舞台に、とあるダイヤを持つ少女を守るべくハーレイら女性たちが手を組み、権力者である極悪男との戦いに身を投じていくストーリーが展開した『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』(20)。
男性から所有物のような扱いを受ける女性たちの解放がテーマの本作は、ラブラブだったハーレイとジョーカーの破局という衝撃的な幕開けでスタート。“ジョーカーの女”として見られていたハーレイがその特権を捨てたことにより、恨みを持つ様々な人物に命をねらわれながらも、一人の女性として自立していくまでが鮮やかに描かれていく。
ジョーカーへの想いに踏ん切りをつけるために、思い出の薬品タンクがある工場を丸ごと爆破したり、下心を持って近寄ってくる男をペットのハイエナのエサにしてしまったり、一人で警察署に乗り込んで男たちを次々となぎ倒していったり…。無軌道でぶっ飛んだ魅力は残しながらも、前作とはうって変わった、男性に屈しないパワフルな姿が印象的だった。