ドゥニ・ヴィルヌーヴが追いつづけた『DUNE/デューン』という夢路「まだ旅は終わっていない」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
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インタビュー 2021/8/23 20:09

ドゥニ・ヴィルヌーヴが追いつづけた『DUNE/デューン』という夢路「まだ旅は終わっていない」

現地時間9月1日から開催される、第78回ヴェネチア国際映画祭で世界初上映が決まっている『DUNE/デューン 砂の惑星』(10月15日公開)。メガホンをとったドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は本作について「自分のキャリアのなかで一番大変な映画であったけれど、こんなにも楽しみながら映画を作ることができたのは本当に貴重な体験でした」と満足そうに振り返る。

【写真を見る】圧巻の映像美!『DUNE/デューン 砂の惑星』の場面写真を公開
【写真を見る】圧巻の映像美!『DUNE/デューン 砂の惑星』の場面写真を公開[c] 2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

幻想的なサスペンス映画『渦』(00)で、カナダのアカデミー賞と言われるジニー賞の監督賞を受賞し、期待の新鋭監督としてその名を馳せたヴィルヌーヴは『灼熱の魂』(10)で第83回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされ、世界的に知名度を上げる。その後ハリウッドへと進出し『メッセージ』(16)で第89回アカデミー賞の作品賞や監督賞など7部門にノミネートされ、続く『ブレードランナー2049』(17)もヒットを記録。いまやハリウッドを代表する天才監督として、多くの映画ファンから絶大な信頼を集める存在となった。

フランク・ハーバートの小説「デューン」を、いまだからこそできる圧倒的な映像で映画化
フランク・ハーバートの小説「デューン」を、いまだからこそできる圧倒的な映像で映画化[c] 2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

そんなヴィルヌーヴが長年にわたって映画化を夢見てきたのが、フランク・ハーバートの小説「デューン」だ。1965年に刊行された同作は「スター・ウォーズ」や『風の谷のナウシカ』(84)、『アバター』(09)など、数多くの映画やアニメに多大な影響を与えた伝説的なSF作品。砂に覆われた惑星デューンを舞台に、全宇宙を救うために立ち上がる青年ポール・アトレイデスの運命を描く物語だ。


過去にはアレハンドロ・ホドロフスキー監督が映画化を試みるが、あまりに壮大なスケールのため資金難によって頓挫。その後、デヴィッド・リンチ監督のメガホンで映画化されるものの、リンチ自身に最終的な決定権が与えられず、大幅な編集が施された状態で公開された結果、批評・興行ともに大失敗。その後再編集版が製作されるなど、“呪われた作品”として語り継がれるようになり、同時に「デューン」そのものが“映像化不可能”と言われるようになる。

“映像化不可能”といわれた壮大な物語の完全映画化に挑んだヴィルヌーヴ
“映像化不可能”といわれた壮大な物語の完全映画化に挑んだヴィルヌーヴ[c] 2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

「本作で音楽を担当したハンス・ジマーにこんなことを言われました。『あまりに長く持ち続けていた夢を実現するのは、とても危険なことだ』。確かにそうだったかもしれない。この道のりは決して簡単なことではありませんでした」と明かすヴィルヌーヴ。“映像化不可能”に挑むこの壮大なプロジェクトの始動が報じられたのは約5年前。ヴィルヌーヴはアカデミー賞受賞歴のあるベテラン脚本家である、エリック・ロスと共同で脚色作業にあたった。

「脚色の作業にあたっては、原作ですでに仕上がっているものを映像化しなくてはいけないことが、なによりも大変でした。映画的な体験として、『デューン』を映像化するにはどのようにするべきか。それを模索することの苦労がとても大きく、時には自分で自分を鼓舞しなければならないほどつらい瞬間もありました。でもそれは同時に、映画学校時代を思い出させてくれました」。原作小説に魅了され、いつか自らの手で映画化すると心に決めてから35年。本作に注ぎ込む想いの深さはひとしおのようだ。

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