沢口靖子「諦めずにここまできてよかった」科捜研ファンを前に感激!劇場版は“ドモマリ”の「集大成」
人気ドラマシリーズ「科捜研の女」を初めて映画化した『科捜研の女 ‐劇場版‐』の公開記念舞台挨拶が9月4日に丸の内TOEIで開催され、沢口靖子、内藤剛志、若村麻由美、風間トオル、斉藤暁、渡辺秀、山本ひかる、石井一彰、兼崎涼介監督が登壇。上映後の興奮冷めやらぬファンの熱気があふれる会場で、主人公のマリコを20年以上演じ続けてきた沢口が「諦めずにここまできてよかった」と公開を迎えられた喜びを吐露。「今日この場で、このメンバーで、皆さまの前に立つができて本当にうれしいです。私たちをこの場に連れて来てくださったのは、皆さんのおかげです」と目に涙をためて声を震わせながら感謝を伝え、万雷の拍手を浴びた。
本作は、京都府警科学捜査研究所(通称、科捜研)を舞台とする科学ミステリー。法医研究員であるマリコ(沢口)やマリコとバティを組む京都府警の土門刑事(内藤)をはじめ、おなじみのメンバーが勢揃いして世界同時多発不審死事件に挑む。この日の舞台挨拶は191の劇場でライブビューイングが実施された。
収容人数を定員の50パーセントにした舞台挨拶となったが、ファンを前にした沢口は「このような大変な状況のなか、劇場まで足を運んでくださってありがとうございます。今日の日を無事に迎えられて胸がいっぱいです」と感激しきり。「熱い拍手をありがとうございます!聞こえていますよー!」と輝くような笑顔で、中継先のファンにも手を振っていた。
登壇者の後ろには、映画を観た人からのコメントが書かれたバックパネルが置かれていたが、マリコと協力し絆を育んできた土門刑事を演じる内藤は「こんな時代だからこそ、俺たちにはマリコが必要だ」とのコメントに注目。「俺たちにはマリコが必要か!?」と会場に呼びかけると大きな拍手が上がり、内藤は「マリコはいつも明日を見ている。未来を悲観しないこと、これが一番のドラマのテーマだと僕は思っている。マリコは逃げない、裏切らない、最後に必ず結論を出す。やっちゃん(沢口)の顔は、未来を信じる目、明日は明るいぞという目をしている。こういう時代だからこそ、必要」と力を込めていた。
マリコ&土門のコンビは、“ドモマリ”と呼ばれて親しまれている。沢口は「マリコと土門はいつも同じ方向を見ています。使命感や価値観が一致しています。そして、事件が起きるたびにどんどん絆が深まっています」と口火を切り、「映画では、シリーズ最強、最大の敵と対決しました。2人の絆はものすごく強い。この作品は、2人にとっての集大成ですか?」と内藤を見てニッコリ。内藤も「思いますね」とうなずき、「1回だけ、やっちゃんに『どう思ってやっている?』と聞いたことがある。『あえて言えばお兄ちゃんだろう』と言っていた。兄妹以上だけれど、親戚未満というか、すごく近い人だと思ってやってきた」と語っていた。
最後には「映画の話があったのは、いまからちょうど2年前」と切りだした沢口が、「『科捜研の女』は4クール連続撮影中で、その撮影に追われていた2019年の秋でした。支えてくださったファンの皆様に感謝の気持ちを込めて、撮影に臨みたいと心に誓いました。その時はこんなに大変な事態が起きるなるなんて、思いもしませんでした。でも諦めずにここまできてよかった」と感極まり、「この映画を観て少しでも元気になってもらえたら、私たちは最高に幸せです」と呼びかけ大きな拍手を浴びていた。
取材・文/成田 おり枝