東京国際映画祭で「吉田恵輔監督特集」開催!『空白』『ヒメアノ~ル』などを上映
10月30日(土)~11月8日(月)に開催される「第34回東京国際映画祭」にて「吉田恵輔監督特集」の開催が決定。9月23日(木・祝)に公開を控える『空白』ほか、『ヒメアノ~ル』(16)、『BLUE/ブルー』(21)などが上映されることが発表された。
第43回日本アカデミー賞を受賞した『新聞記者』(19)や、実際の祖父母殺人事件にインスパイアされた『MOTHER マザー』(20)、今年公開の『ヤクザと家族 The Family』(21)など、挑戦的なテーマの作品を次々と生みだしてきたスターサンズの河村光庸が企画を務める『空白』。万引きをしようとしたところ店長に追われ車に轢かれて死亡した女子中学生の娘の無実を証明するため、姿も言動も恐るべきモンスターに変わっていく父の姿を描くヒューマン・サスペンスとなる本作は、吉田によるオリジナル脚本で、現代の“罪”と“偽り”、そして“赦し”を映しだす。悪魔のような父、添田充に古田新太、店長の青柳直人に松坂桃李と、今回が初共演となる実力派2名が名を連ねる。
東京国際映画祭では、昨年まで「Japan Now」部門として現在の日本を代表する邦画作品を紹介してきた。そして今年からは、名称を「Nippon Cinema Now」部門と改め、より多様性に富んだ邦画作品を世界に向けて紹介していく。これまでの「Japan Now」部門では、いま一番海外へ紹介したい映画人として、原田眞人監督、岩井俊二監督、安藤サクラ、蒼井優、満島ひかり、宮崎あおい、役所広司、大林宜彦監督、深田晃司監督といった、既に映画界の第一線で活躍してきていた映画人を特集してきた。そして改称後初となる今回は、これから世界に打ってでるであろう新たな才能へスポットを当てるという形で、吉田監督特集が組まれることとなった。
ストーカーや兄弟姉妹、国際結婚、ボクシング、被害者加害者といったそれぞれの土壌でいぶしだされる人間関係の狂気や純粋さを描き切る吉田。近年は『ヒメアノ~ル』、『BLUE/ブルー』のほか、『犬猿』(18)や『愛しのアイリーン』(18)など、精力的に作品を発表し、いずれも人の心を強く揺さぶる衝撃作として話題を集めた。
今回の特集について吉田監督は「映画監督を目指して頑張っていたころ、東京国際映画祭は客として観に行くものでした。そこで自分の作品が上映されるとは夢にも思わなかったです。これは夢が叶ったと言っていいですよね?嬉しくて泣いてます」と喜びをあらわにした。あわせて、第34回東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの市山は「吉田恵輔の映画を最初に見たのは『ヒメアノ~ル』だった。こんな凄い映画を撮る監督がいたのか、と過去作をさかのぼり、それまで見ていなかったことを恥じた」と吉田への称賛を寄せた。
人々の心情をヒリヒリするようなリアリティで描いてきた吉田監督。東京国際映画祭で彼の才能に触れてみてはいかがだろうか。
開催期間:2021年10月30日(土)~11月8日(月)
会場: 日比谷・有楽町・銀座地区
公式サイト:2021.tiff-jp.net
■TIFFCOM2021
開催期間:2021年11月1日(月)~3日(水・祝)
会場:オンライン
公式サイト:tiffcom.jp