ジェームズ・ボンドのトリビアが満載!「007」シリーズを楽しむ25のキーワード
【11】M
MI6局長でボンドの上司であり、“ボンド最大の敵”とも言われる。モデルとなったのは、原作者イアン・フレミングの情報部所属時代の上官ジョン・ヘンリー・ゴドフリー。映画でのMの本名はマンスフィールドやマロリーと、“M”から始まる。これは実在のSIS初代局長マンスフィールド・スミス=カミングが“C”と署名したことから、歴代局長も匿名性を考慮して“C”と署名するのが伝統となったことが由来と思われる。
【12】Q 武器開発部門Q課の責任者
「007」シリーズ最大の愛されキャラ。“Q”とはQuartermaster=備品係将校や補給係将校の略。役職名のMとは違いQ課の代表の愛称であり、数々の秘密兵器を開発してボンドに提供している。皮肉屋のボンドに腹を立てながらも、わざわざ武器を届けたりと面倒見もいい。ピーター・バートン、デスモンド・リュウェリン、ジョン・クリーズ、ベン・ウィショーと俳優は変わったが、ボンドへのひと言「無傷で返してくださいね」は変わらない。
【13】マネーペニー
Mの秘書。『007は二度死ぬ』(67)での軍服の階級章から大尉と判明。実はかなり偉い。『ダイ・アナザー・デイ』まではボンドに恋しながらも報われないキャラだったが、『スカイフォール』ではボンドといい感じになるも直前で拒否するしっぺ返しをくわせた。さらに『スペクター』では恋人がいることも発覚。長年の謎だったファーストネームも“イヴ”と明かされた。
【14】イアン・フレミング
「007」シリーズの生みの親で、自身も諜報活動の経験があり、参加した作戦のひとつが「ゴールデンアイ作戦」。実際にはデスクワークが主でスパイ活動の経験はなく、ボンドはフレミングの理想の男とも言える。ただし、ボンドの衣食を含む趣味嗜好にはフレミング自身がかなり反映されている。『黄金銃を持つ男』(74)でスカラマンガ役を演じたクリストファー・リーは従兄弟。
【15】敵役
「007」において敵はもう一人の主人公と言っても過言ではない。敵が憎々しくて強ければ強いほどヒーローは輝く。ボンドが戦ってきた敵ほど個性的で、後の多くの作品に影響を与えた敵役はいないだろう。20世紀は誇大妄想的な敵役が多かったが、近年はビジネス化したリアルな敵役へと変化してきている。変わらないのは知能の高さだけでなく、世界有数の富豪や実業家など、社会的地位の高い人物ということ。