ジェームズ・ボンドのトリビアが満載!「007」シリーズを楽しむ25のキーワード
【16】CIA
アメリカにおいてイギリスのMI6に相当するCIA。MI6とは協力関係にあり、多くの事件で共同作戦を行なっている。CIAのフィリックス・ライターはボンドが信頼を置く人物で、原作で登場しない作品でも映画では登場することがある。『消されたライセンス』(89)ではライターの結婚式に列席したボンドが、ライターのためにMI6を辞めてまで復讐を果たす。また『慰めの報酬』でライターは、裏でボンドに情報を流して協力をする。
【17】ガンバレル・シークエンス
銃口の向こうを歩くボンド、振り向きざまに銃を撃ち、画面が血で染まる。「007」のトレードマークともいうべきオープニングの銃口。『ドクター・ノオ』のタイトルバックのデザインを担当したモーリス・ビンダーが、ライフルの銃口に超小型ピンホールカメラを入れて撮影したもので、『ゴールドフィンガー』まではボンドのスタントマンだったボブ・シモンズが演じていた。『カジノ・ロワイヤル』ではタイトル直前に別バージョン、『慰めの報酬』と『スカイフォール』ではエンド・クレジット前と掟破りの位置に現れてファンを驚かせた。
【18】実演9割
「007」シリーズの身上は“実写にこだわる”ということ。クレイグ自身もスタントをこなし、出演5作で前歯を2本損傷したり、右肩の肉離れや膝の損傷、転倒して足をケガするなど、ケガの数はボンド俳優の中でも随一。また『カジノ・ロワイヤル』でアストン・マーティンDBSが横転するスタントでは7回転を記録。『スペクター』ではスペクター基地爆破シーンに8418リットルの燃料と33キログラムの爆薬を使い、“映画史上最大の爆破シーン”としてギネス世界記録に認定された。
【19】ベッドシーン
美女とのベッドシーンは、ボンドにとってもっとも危険な任務のひとつ。なにしろ、なにも身につけていない状態で、敵かもしれない女性にベッドで挑むわけで。ボンドがプレイボーイとなった理由として、ヴェスパー・リンドが原因という説がある。運命の相手と思い本気で愛した女性なのに裏切られ、さらに目の前で命を絶たれてしまったことで女性不信に。以来、遊びでしか女性と付き合えなくなったのだとか。
【20】絵画
『スカイフォール』で初対面のボンドとQがターナーの「戦艦テメレール号」を見ながら皮肉を言い合うなど、著名な絵画が効果的な小道具として度々登場。『ドクター・ノオ』で捕らわれたボンドが部屋へ案内されるときに驚いて見つめる絵は、1961年にロンドンのナショナル・ギャラリーから盗まれたことで知られるゴヤの「ウェリントン公爵の肖像」。『スカイフォール』ではこのシーンのオマージュも。2010年にパリ市立近代美術館から盗まれたモディリアーニの「扇を持つ女」が登場し、これは『スペクター』でプロフェルドの基地に飾ってあるのが確認できる。