「心震える体験を、私たちも届けたい」Perfumeがいまこそ語る“ライブへの情熱”
「毎回違う方を予想してしまうくらい振り回されました」(のっち)
──印象的だったパフォーマーを教えてください!
かしゆか「私はバードさんですね。初めて歌声を聴いた時、鳥肌が立ちました。どんどん世界観に引き込まれていくんです。ステージによってダンサーと一緒に踊ったり曲調をガラッと変えたり、圧倒的なパフォーマンス力を持っているからこそ、出したり引いたりが上手だなと思いました」
あ〜ちゃん「私はMiss テレビジョンさんが、大好き!出で立ちからカッコ良くて、マスクを被っていてもカリスマ性が外にあふれ出ちゃっているんですよ。どの楽曲を歌っても、自分の歌にしてしまえる。ステージの使い方も群を抜いてお上手でした」
のっち「私はニンジャさんです。歌もとってもうまくて、ダンスも上手で、トーク力もある。本当の忍者みたいに、変幻自在なんですよ。ステージのたびに、毎回違う方を予想してしまうくらい振り回されたのも印象的です」
──もし、出演されるとしたらどんな歌を選んで、どんなパフォーマンスをされたいですか?
あ〜ちゃん「私は犬を飼っているのでその愛犬のマスクを被って踊りたいです。やはり爆踊り用に作りたいので、MissテレビジョンやT-REXみたいに手足が出てるタイプの生足系でパフォーマンスしたいです!」
のっち「私は普段、かわいらしいテイストの洋服を着ないので、ローズさんみたいにフリフリのドレスを着て踊ってみたいです。せっかくならいつもの自分のイメージとは、ガラッと変えたパフォーマンスをしたい」
かしゆか「そうだね。私もタイトで短いスカートを履くことが多いので、アマビエさんみたいに手も足も覆われているマスクを被ってみたいです」
あ〜ちゃん「ええ!意外だけど、似合いそうだね」
のっち「あ!かしゆかは細いのにたくさん食べるから、そこをポイントにしてほしい!大好きなお餅をモチーフに2段のお餅にみかんを乗せるのとかどう?(笑)」
かしゆか「ふふ、いいね(笑)」
「以前のようなライブが実現できなくても、新しい形で最高のライブパフォーマンスが届けられることを学んだ」(あ〜ちゃん)
──久しぶりにライブパフォーマンスを見られて、新たな表現の可能性ややってみたいことが出てきましたか?
あ〜ちゃん「いまは、以前のようなライブはできない状況ですが、参加者全員のPCR検査や感染対策が徹底されていて、パフォーマー側も様々なルールに沿って当日を迎えていました。これまでの普通が変わっていくことを改めて実感しましたし、それも"新しい時代"と捉えて前向きな気持ちでみんなで向き合っていました。そして8月に、Perfumeでは1年半ぶりの有観客のライブを開催したのですが“いましかできない演出を”と、観客人数を半数以下にしないといけないことを逆手にとって、アリーナ全体をステージにしました。やはりライブはなににも変えられない感動があります」
かしゆか「ライブの前に『ザ・マスクド・シンガー』の収録があって、よかったよね。『やっぱり私たちはライブが大好きだし、ライブをやりたい!』と、熱が高まりました」
のっち「そうそう。ここでもらった情熱や心震える体験を私たちも届けたい、と力をもらいましたし、ライブを続けていくために新しい切り口をどんどん見つけていきたいと思いました」
──これまでの固定概念みたいなものが、取り去られる感覚があったんですかね。
のっち「そうだと思います。歌が好きって気持ちは、マスクを被っていてもこんなに滲み出るものなんだと思って、初心を思い出しました」
あ〜ちゃん「私たちもコロナ禍でもう一度自分たちのやりたいことを振り返ることができて、“好き”という気持ちに立ち返ることができました。」
──最後に、Perfumeの皆さんが特におすすめしたい番組の見どころを教えてください。
かしゆか「びっくりするような方が、マスクを被ってステージに立たれているので、すごく貴重な機会だと思います。一緒に推理しながら、全力のパフォーマンスを楽しんでもらいたいです」
あ〜ちゃん「日本の懐かしい名曲からいまの歌まで、いろんな世代の人がいろんな時代の邦楽を歌ってくれるんですよ。そこで改めて、日本の音楽って素晴らしいと思いました」
のっち「一緒に、めちゃくちゃ歌ったよね」
あ〜ちゃん「熱唱した。歌って、踊って、すっかり推理を忘れて、その後のコメントに超困って『なんの仕事で来てるの』って、大泉さんにつっこまれたね(笑)」
のっち「私たちみたいに推しが見つかる人もいると思うので、そういう人を見つけるとドキドキしながらも、より楽しめると思います」
あ〜ちゃん「誰が残るのか想像するのも楽しいし、この人に残ってほしいと願いながら見るのも楽しいし、裏切られるのも楽しいし。ライブに行けていない人も多いと思うので、推理をしながら、熱量の高いパフォーマンスをぜひここで楽しんでほしいです」
取材・文/羽佐田瑶子