殺戮の果てに待つ、驚きの展開…『ハロウィン KILLS』ホラーの金字塔が果たした恐怖の“アップデート”
ノンストップの恐怖描写には、“お約束”すら通用しない!
まず驚かされるのは、冒頭からノンストップでマイケルの殺戮が繰り広げられること。40年前のフラッシュバックシーンでは警官を、現代の場面では消防隊員たちを惨殺し、その後も凶行を重ねていく。次々と倒れていく被害者たちを捉える映像は畳みかけるようなテンポで、冒頭から本作が容赦のない映画であることを明示している。
また本作に至っては、もはや屋内だけがマイケルの殺戮の舞台ではなく、ハドンフィールドの街全体にその凶手は広がっていく。つまり、ホラー映画のお約束に則り、家に一人でいない、密室に閉じこもらない…などのルールを遵守しても、開放的で見通しのいい道を、それも複数人で歩いていたとしても、とてつもなく危険…ということで、逃げ場はないに等しい。ちなみに前作に比べると、今回マイケルの手にかかる被害者の数は10倍とも言われており、観客はマイケル・マイヤーズというホラーキャラクターの恐ろしさを改めて思い知ることになるだろう。
さて、これだけならホラーファンのためだけの映画にも思えてしまうところだが、『ハロウィン KILLS』の特徴は、特定のジャンルに収まらず幅広い映画ファンに訴えかける作品であり、社会派の側面すらも有していることだ。
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殺戮の先にある、「本当の恐ろしさ」とは?
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