「ただのホラーじゃないからとりあえず観て!」ジェームズ・ワンの“ジャンルを超越する”最新作を映画ファンの熱狂コメントで紐解く

コラム

「ただのホラーじゃないからとりあえず観て!」ジェームズ・ワンの“ジャンルを超越する”最新作を映画ファンの熱狂コメントで紐解く

出世作の『ソウ』(04)をはじめ、『インシディアス』(10)、『死霊館』(13)と、数々のホラーフランチャイズを成功させてきたジェームズ・ワン。ホラー界きってのヒットメーカーとなったワン監督の最新作『マリグナント 狂暴な悪夢』が、11月12日(金)から公開される。

ワン監督自ら書き下ろしたオリジナルストーリーで「私が子どもの頃から大好きなジャンルの映画から大いにインスピレーションを得ている」と語っているように、ワン監督の“好き”が詰まったユニークな1作だ。

稀代のヒットメーカー、ジェームズ・ワン監督の映画愛が詰まった『マリグナント 狂暴な悪夢』
稀代のヒットメーカー、ジェームズ・ワン監督の映画愛が詰まった『マリグナント 狂暴な悪夢』[c] 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

そんな個人的な想いも強い本作に、ひと足先に試写会で鑑賞した映画好きからは、「バカくそおもしろいのでまず観て。大興奮間違いなし」(30代・女性)などアツいメッセージが届いている。どんな作品に仕上がっているのか?すでに本編を観た人たちからのコメントと共にその魅力を紐解いていきたい。

ジャンル分類不可能!様々な要素がてんこ盛りの新感覚

マディソンは、目の前で殺人が繰り広げられる悪夢に苛まれることに…
マディソンは、目の前で殺人が繰り広げられる悪夢に苛まれることに…[c] 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

ある日を境に、目の前で漆黒の殺人鬼“ガブリエル”が、殺人を起こすという悪夢に苛まれるようになってしまった女性マディソン(アナベル・ウォーリス)。しかもその悪夢が、現実でも起こるようになると、その謎を解くべく、マディソンは自らの秘められた過去と向き合うことに…。

正体不明の殺人鬼が神出鬼没に現れる恐怖を巧みなホラー演出で緊迫感たっぷりに描く本作。ワン監督の言葉を借りれば「80年代〜90年代初期のサスペンスのスタイルを踏襲している。ダリオ・アルジェントやブライアン・デ・パルマといったホラー映画の巨匠たちの作品に見受けられるようなスタイル」がベースとなっており、血みどろでおどろおどろしくも、どこか美しさを感じさせるような雰囲気もまた魅力的だ。

ジャンル分類不可?『マリグナント 狂暴な悪夢』の魅力を試写会コメントから紐解く!
ジャンル分類不可?『マリグナント 狂暴な悪夢』の魅力を試写会コメントから紐解く![c] 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

 
ホラー、サスペンスから幕を開けたか思えば、しだいに『ワイルド・スピード SKY MISSION』(15)、『アクアマン』(18)でワン監督が培ったアクションまでもが加わっていく独特のテイストには、

「“ジェームズ・ワン”というジャンルだと思いました」(30代・男性)
「アクションも、ホラーも、ラブ(?)も好きなら観たほうがいい。ジャパニーズ・ホラー好きにもオススメできる」(30代・女性)
「怖かっこいい新ジャンルホラー」(20代・男性)
「時間を追うごとにいろいろなジャンルの要素がどんどん加わっていく感じがした」(20代・女性)
「いろいろありすぎて疲れた。良い意味で!アトラクションみたいだった。遊園地で1日中遊んだみたい」(20代・女性)


など、ジャンル分けできない…けどおもしろい!という好意的な声が多く寄せられた。また物語の見どころの一つとして、悪夢に疲弊するマディソンと彼女を支えようとする妹シドニー(マディー・ハッソン)の姉妹の絆も描かれる。とある事実を乗り越えた先にある“家族愛”が感動的で、以下のような意見も届いている。


悪夢に悩まされる姉と支える妹の姉妹愛も盛り込まれている
悪夢に悩まされる姉と支える妹の姉妹愛も盛り込まれている[c] 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

「姉妹愛がすばらしかった!妹ちゃんがとてもかわいかったです。アクションあり、謎解きあり、ホラーありでてんこ盛りでした」(30代・女性)
「怖いだけじゃなく、家族の絆や愛も描かれている」(10代・女性)


怖く、かっこよくもあり、感動もできる…そこに加えて少なからずの人が感想として「笑える」と答えていたりと、とにかくカオスでオリジナリティにあふれている。だが、言っておきたいのは、様々なテイストをむやみに詰め込んだ映画では決してないということ。むしろ物語を語るうえでこれらの要素が必然だったと思わざるを得ないほど、巧妙に構成が練られている。ワンの手腕、恐るべし!

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