物語は転換点に！劇場版『Ｇのレコンギスタ III』「宇宙からの遺産」Blu-rayパーフェクトパックの豪華特典を開封レビュー

作画監督＆メカニカルデザインが描き下ろした収納BOXとディスクケース

収納BOXは、表面に背中合わせのベルリとアイーダ、アサルトパックを装備したＧ-セルフを配置し、その下でアメリア軍のクリム・ニックとトワサンガのドレット艦隊に所属するロックパイ・ゲティが取っ組み合いをしている。裏面には、ドレット艦隊の指揮官を務めるマッシュナー・ヒュームがセクシーな衣装に身を包み、モビルスーツたちが広げるシーツの上で横たわっているという遊び心あふれるレイアウトになっている。

収納BOXの中には、ディスクケースと特製解説書「劇場版Ｇのレコンペディア(美術設定編)」(56P)とブックレット(16P)が入っている。ディスクケースはメカニカルデザインの形部一平が新規に描き下ろした特殊ジャケットになっており、外面にはクリム・ニックの専用機、宇宙用ジャハナムの頭部が表面から裏面にかけてデザイン、その傍らにはミック・ジャックが搭乗するヘカテーも確認できる。中面はＧ-セルフやジャハナムといったモビルスーツのほか、ガビアルなど航宙艦の設定画がいくつも描かれている。

「Ｇ-レコ」の世界がよくわかる設定資料たち

「劇場版Ｇのレコンペディア(美術設定編)」は、劇中に登場する建造物やスペースコロニー、街や廃墟などの設定図をまとめた一冊。キャピタル・テリトリィのクラウンやザンクト・ポルトからはじまり、アメリアのニューアークやトワサンガのシラノ-5、オーシャン・リングまでをも網羅。本編では映らないところがどうなっているかもわかるほか、それぞれに細かい注意書きや人物対比図も記載されている。これらの場所を登場人物たちがどのように移動し、暮らしているのかも見えてくる。ブックレットには、ストーリー紹介や本作で本格的に活躍するキャラクターや新キャラクター、モビルスーツなどが紹介されている。

劇場版『Ｇのレコンギスタ』制作秘話を収めたドキュメンタリーシリーズも

ディスクケースには、本編ディスクのほかに特典ディスクも収められている。そこには、前作の特典ディスクにも収録されていた本作の制作風景を追ったドキュメンタリーシリーズの続編、「富野由悠季から君へ2 “Update of Ｇ”」ドキュメントIIIが。

映像は、2021年3月に東京は池袋のとしま区民センターで開催された「東京アニメアワード フェスティバル2021」の表彰式の場面からスタート。アニメ功労部門を贈られた富野総監督がステージに登壇し、48年前に行われたアニメファンたちによるイベントにエネルギーを受け、今日までアニメ作品に携わってきたことをスピーチしている。

その後、時は2015年の劇場版『Ｇのレコンギスタ』の作業が動き始めた頃に巻き戻り、リテイク作業をする富野総監督が登場。修正箇所はテレビ放送版ではできなかったキャラクターの細かい体の動きや顔の位置、表情の変化、なびく髪といったところにまでおよび、本作が単なる焼き直しではなく、こだわりをもって再構築された新たな作品であることを思い知らされる。

また、カメラは、アニメーターやプロデューサー、美術監督などスタッフの仕事風景にも向けられている。そのなかには、第1部の制作時に富野総監督の細かいリテイクに悪戦苦闘していた原画マンが様々な経験を経て、第3部となる本作では作画監督を任せられるまでになった成長ストーリーも映しだされている。このほか、「(劇場版シリーズを)本当に作るのか？」と疑いの気持ちもあったと語る現場の生々しい声も聞くことができるなど、ファン必見のコンテンツになっている。

劇場版『Ｇのレコンギスタ』をより深く知るうえでも、手にしておきたい「Blu-rayパーフェクトパック(初回限定生産)」。このバージョンは、「A-on STORE」「プレミアムバンダイ」でのみ、数量限定販売される超貴重な代物。「Ｇ-レコ」ファンのマストバイアイテムなので、ぜひとも早めに、購入に向けて動くことをおススメする。

構成・文/サンクレイオ翼