「映像革命」の新たな幕が開く!『マトリックス レザレクションズ』が“IMAX推し”な理由

コラム

「映像革命」の新たな幕が開く!『マトリックス レザレクションズ』が“IMAX推し”な理由

第1作のDNAを継承!新たな“デ・ジャヴュ”に記憶を刺激される148分間

ハリウッドでは映画技術が進歩を遂げて以降、前作からかなりの期間を経て製作されるシリーズ作品が目立っている。その場合『ジュラシック・ワールド』(15)や『ゴーストバスターズ/アフターライフ』(2022年2月4日公開)のように、オリジナルの世界観を踏襲しながらも新たなキャラクターを主人公に据えることが主流であり、“続編”というよりも“リブート”としてのニュアンスが強くなる。しかし、『マトリックス』から『マトリックス レザレクションズ』に至る場合は一部キャストの交代はあるが、リーヴスやモスといった作品の“顔”は続投。監督もウォシャウスキーズの姉であるラナが単独でメガホンをとり、“続編”でも“リブート”でもない、斬新な物語が生みだされた。


18年ぶりにネオが復活!『マトリックス レザレクションズ』のIMAX必見ポイントをチェック
18年ぶりにネオが復活!『マトリックス レザレクションズ』のIMAX必見ポイントをチェック[c]2021 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.

「もし世界がまだマトリックスに支配されていたとしたら?」「ネオが救世主ではなかったとしたら?」。その2つの情報のみが提示され、公開まで一切のストーリーや世界観について明かされてこなかった本作。それでも予告映像の段階でシリーズ第1作との密接なリンクを感じさせるシーンが相次いで映しだされていた。ネオとスミスが初めて対峙した取調室のシーンで口が溶けてなくなっていく描写や、赤いピルと青いピルの選択、黒猫の登場、鏡の中へと引き込まれていく姿。まさに第1作を継承した展開が待ち受けていることを誰もが予感したであろう。

しかしいざ映画が始まってみると、想定していたものとまるで異なる世界観に驚愕する。特に第1作を鮮明に記憶している人であれば、IMAXスクリーンに映しだされるオープニングシーンで一瞬にして鳥肌が立つことだろう。“マトリックス・コード”と夜の雑居ビルに、迫り来るスミスと戦う謎の女性。もうこれは第1作のオープニングと同じ世界が、それも最新の映像で再現されているではないか!しかも、これまでとは異なる視点で物語が運ばれていくのだ。

さらに劇中には、何度もフラッシュバックするように過去作の映像が登場し、仮想現実と現実世界が入り混じった映画の世界と、観客が体験してきた『マトリックス』以後の現実の垣根がすべて取り払われていく。このような切り口の続編があったとは…。「マトリックス」シリーズのDNAを確かに受け継ぎながらも、これまでのルールを覆し、続編映画の決まりごとさえも軽く吹き飛ばす。この、想像の斜め上を楽々と飛び越えていく斬新さこそ、「マトリックス」の醍醐味といえよう。

斬新な展開は、観客の期待すら軽々と超えていく
斬新な展開は、観客の期待すら軽々と超えていく[c]2021 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.

IMAXスペシャルサイト「IMAXで観る映画は最高だ!」【PR】

関連作品