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松本潤の“深山大翔”といい勝負!?変わり者だが腕は抜群な、映画の中の弁護士たち

コラム

松本潤の“深山大翔”といい勝負!?変わり者だが腕は抜群な、映画の中の弁護士たち

嘘と詭弁が封印された弁護士が四苦八苦/『ライアーライアー』

来夏続編が公開される『ソニック・ザ・ムービー』でも怪演ぶりを披露するジム・キャリー
来夏続編が公開される『ソニック・ザ・ムービー』でも怪演ぶりを披露するジム・キャリー写真:EVERETT/アフロ

コメディ大国であるアメリカで絶大な人気を誇るジム・キャリーが、“嘘がつけない”弁護士フレッチャー・リードに扮した『ライアーライアー』(97)。どんなに難しい裁判でも嘘八百で勝訴してきた一流の弁護士であるフレッチャー。私生活も嘘で塗り固めてきた彼は、美人上司との逢瀬にかまけて離れて暮らす息子マックスの誕生日を忘れてしまう。悲しんだマックスは「1日だけでもいいからパパが嘘をつきませんように」と願い、ある朝フレッチャーは嘘がつけない体に。勝たねばならない大事な裁判を前に、唯一の武器を封印されたフレッチャーが四苦八苦する姿が笑いと共に描かれる。キャリーお得意の顔芸が炸裂するファンタジック・コメディだ。

有能だがコミュニケーションに難アリの弁護士が迷走/『ローマンという名の男 信念の行方』

演技派デンゼル・ワシントンが熱演!『ローマンという名の男 信念の行方』
演技派デンゼル・ワシントンが熱演!『ローマンという名の男 信念の行方』写真:EVERETT/アフロ

『ローマンという名の男 信念の行方』(17)は、『ナイトクローラー』(14)のダン・ギルロイ監督が脚本も兼任した犯罪サスペンス。抜群の記憶力を持つ有能な人権弁護士のローマン・J・イズラエルが、友人と共同経営していた法律事務所を閉鎖したことをきっかけに迷走していく姿を描く。人とのコミュニケーションが苦手で、思ったことを何でもズケズケと言ってしまうローマンをデンゼル・ワシントンが熱演。アフロヘアにイヤホン、大きな体をユサユサさせながら街を闊歩するローマンの姿はチャーミングで笑いを誘う。ワシントンは18kg体重を増加させ本役に臨んだという。日本では残念ながら劇場公開されずビデオスルーとなったものの、ワシントン自身は第90回アカデミー賞で主演男優賞にノミネートされた。

個性豊かな弁護士たちが15年前の凶悪事件に挑む!/『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』

そして事実を常に追い求め、不可能だと言われた刑事事件で無罪を勝ち取ってきた深山大翔(松本)が、過去の凶悪事件と対峙するのが『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』だ。

佐田は念願の斑目法律事務所の所長に昇格!
佐田は念願の斑目法律事務所の所長に昇格![c]2021『99.9-THE MOVIE』製作委員会

深山が所属するのは、新所長に就任した佐田篤弘(香川)が率いる斑目法律事務所の刑事事件専門ルーム。0.1%の事実をすくい上げるため多忙な日々を送る彼らのもとに、15年前に起きた“天華村毒物ワイン殺人事件”に関わる依頼が舞い込む。

天華村の青年の重盛守(道枝駿佑)の助けを借りた深山は、当時の現場再現ビデオを作成するなど入念な調査を実施。その過程で、謎の弁護士である南雲(西島秀俊)とその娘のエリ(蒔田彩珠)や、深山と深い因縁を持つ東京地方裁判所の所長の川上憲一郎(笑福亭鶴瓶)もこの事件に関わっていたことを知る。

西島秀俊が演じる南雲が事件の鍵を握る!?
西島秀俊が演じる南雲が事件の鍵を握る!?[c]2021『99.9-THE MOVIE』製作委員会

類まれなき推理力と鋭い観察眼で、ちょっとした違和感も見逃さない深山。これほど頼もしい弁護人はいないが、“深山の常識は他にとっての非常識、他にとっての常識は深山にとっての非常識”と称される一風変わったキャラクターだ。ダジャレ好きで事あるごとに投下してくるが、自分のダジャレのクオリティには甘い反面、他人には辛口の点数をつけたりすることも。さらに集中する時には飴を舐めたり、気になることや考え事があると耳に触ったりするクセがある。実はこのクセは松本が役づくりで自ら考え出したものだという。

斑目法律事務所のパラリーガルたちももちろん登場
斑目法律事務所のパラリーガルたちももちろん登場[c]2021『99.9-THE MOVIE』製作委員会

この他にも、デキるエリート弁護士なのに深山に振り回されてばかりの佐田や「ロボット弁護士B」という漫画にドハマりするお嬢様で新米弁護士の河野穂乃果(杉咲)など、斑目法律事務所の弁護士たちは超個性派ぞろい。そのコミカルな立ち居振る舞いが作品に絶妙な緩急をもたらしているので、シリーズ史上最難関の事件によって追い込まれていく深山たちの奮闘とともに楽しんでほしい。

文/足立美由紀

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