長澤まさみ×東出昌大×小日向文世が改めて語る「コンフィデンスマンJP」と互いへの想い「こんなに長い付き合いになると思わなかった」
「2本立てや3本立てを観たぐらいの満足感を得られる作品になってます」(長澤)
――本当に毎回豪華キャストが参加されていますが、舞台挨拶や会見では、現場のいい雰囲気が伝わってきます。
長澤「ほかの現場に行った時、俳優の先輩方が『コンフィデンスマンJP』を褒めてくださるし、自分も出たいと言ってくださることもすごくうれしいです。ファミリーがどんどん増えていくのが楽しいです」
――しかも、毎回過去シリーズのキャストもたくさん登場されるので、いまや大所帯です。
東出「そこが本当にすごいと思います」
――今回、舞台がマルタ島という初のヨーロッパだったので、よりインターナショナルな作品になりましたね。
長澤「海外の方にも楽しんでいただけるのではないかと。以前、上海映画祭に行った時、すごく熱烈なファンの方々がいてくださって、開催者のスタッフさんからも『チケットがすぐ売れ切れましたよ』と言われました。上映時には実際に皆さんが楽しんでくださっているのを肌で感じられたから、すごくうれしかったです。最近は配信もされているから、ぜひ多くの方に観ていただきたいです」
――ファンの方はきっと次回作も楽しみにされていると思いますが。
長澤「次回作をやるとしたらコロナが落ち着いてから、東京を舞台にした作品にして、海外の役者さんにも参加していただきたいです」
小日向「次は3年後くらいかな?そしたら僕はもう70歳の古希(取材時67歳)で小日向じゃなくて“古希なた”だね(笑)」
東出「コヒさんが古希なんて信じられないです」
長澤「信じられない!でも、古希になっても、コヒさんはきっと全然変わらないですよ」
小日向「いや、きっと『コンフィデンスマンJP』はこれからも続いていくと思うけど、そのころになったら、僕はもう静かに消えていくよ」
長澤「いやいや(笑)。一体なんの話ですか!?」
――小日向さんは『コンフィデンスマンJP』のムードメーカーなので不可欠な存在かと。
小日向「僕はもっと渋くいこうと思うのにできなくて、番宣をやったあとでいつも自己嫌悪に陥るんですよ。はしゃぎすぎ、無理しちゃって!とか、年寄りの冷や水みたいに思われるのが嫌で」
東出「いやいや、ないですから(笑)」
長澤「無理無理!コヒさん、渋さの『し』の字もないですから(笑)。というか、むしろこっちの方がついていけなくてすいませんと恐縮しています(笑)」
小日向「でも通常、僕はこんなにはしゃがないんです。いつも2人が笑ってくれるから、僕もうれしいなあと思いながらやっています」
長澤「コヒさんが感情に正直な方だってことは、先輩俳優さんたちから聞いているので、そこは私も安心しています」
――最後にこれから映画を観る方へのメッセージをお願いします。
長澤「それぞれのキャラクターの存在感が際立っているので、1本の映画というよりは、2本立てや3本立てを観たぐらいの満足感を得られる作品になっています。古沢さんはどの役にも愛情を持って書いてくださっているので、誰が欠けても成立しない作品になっています。また、特に赤星さん(江口洋介)の動向にも注目してください」
東出「エンドロールの最後まで、僕たちは頑張ってやっているので、最後まで席を立たないで観てもらえるとうれしいです」
長澤「最後に可愛いシーンが待っています(笑)」
小日向「そのとおり!また、最低2回は観てもらった方がいいし、2回観ればまた違った見方ができておもしろいと思いますので、ぜひ劇場で観てください」
取材・文/山崎伸子