映画館で極上ミステリー・クルーズを体感!名探偵ポアロと巡る『ナイル殺人事件』の舞台、神秘に満ちた古代エジプトへ
イギリスを代表するミステリー作家で、世界的に最も売れた作家としてギネスに認定されたアガサ・クリスティ。巧妙なトリックと奥深い人物描写で“ミステリーの女王”と呼ばれた彼女の代表作「ナイルに死す」を映画化したのが『ナイル殺人事件』(2月25日公開)だ。監督&主演は『オリエント急行殺人事件』(17)に続いてケネス・ブラナーが担当。監督作『ベルファスト』(3月25日公開)が本年度アカデミー賞で7部門ノミネートされ、ますます注目を集めるブラナー。そんな彼が演じる名探偵エルキュール・ポアロは、かつてない哀しき事件に直面する。
愛の数だけ秘密がある…新婚旅行中の美しき大富豪殺害の謎にポアロが挑む
ハンサムな青年サイモン(アーミー・ハマー)と結婚した美しき大富豪リネット(ガル・ガドット)は、新婚旅行でエジプトを訪れた。この地で休暇を楽しんでいた探偵ポアロは、若き友人ブーク(トム・べイトマン)の計らいで、リネット主催で行われるクルーズ船「カルナック号」での船上パーティに招かれる。出席者は、シンガーや財産管理人、医師、メイド、名付け親などリネットの知人ばかり。しかしそのなかに、リネットの親友だったジャクリーン(エマ・マッキー)が紛れ込んでいた。
ジャクリーンはサイモンの元恋人であり、親友に略奪婚をされたことから2人につきまとっていたのだ。そして、ナイル川をクルーズ中の夜、リネットは何者かに殺害されてしまう。犯人はジャクリーンと思われたが、彼女には完璧なアリバイがあった。ポアロは乗船していた全員にリネットを殺す動機があったことを突き止める…。そう、今作でポアロが挑むのは、クルーズ船という密室で起きた殺人事件。そして、物語はリネット、サイモン、ジャクリーンの三角関係を軸に展開し、乗客たちが秘める様々な“愛”がドラマチックに描かれる。明晰な“灰色の脳細胞”をフル回転させ、愛憎や嫉妬、欲望が複雑に絡み合った人間関係の糸を解いていくポアロは事件の裏に隠された衝撃の真実を暴きだす。
謎が謎を呼ぶミステリアスな本作を盛り上げるのが、雄大なロケーションの数々。古くから文明が栄えていたエジプトは、世界遺産を含む古代遺跡の宝庫。歴史の香り漂う名所を豪華クルーズで巡るポアロたちの旅を眺めることで、映画館にいながらゴージャスなエジプト旅行が満喫できる。
旅の始まりにふさわしい巨大なギザのピラミッド
エジプトに入って最初に登場するのが、広大な砂の大地にそびえ立つギザのピラミッド。クフ王、カフラー王、メンカウラー王が眠るという3つの巨大ピラミッドを中心にした墓地遺跡だ。最も大きなクフ王のものは、130mを超える高さ。世界遺産にも認定されたその全貌を、上空からゆっくりとらえたカメラワークは圧巻!ディテールまで映しだされた緻密な映像で、ピラミッドを目の当たりにしているような臨場感も味わえる。壮大なピラミッドを前に優雅にお茶をするポアロとブークが偶然再会したことで、今回の旅は幕を開ける。
人間の頭とライオンの体を持つ巨大な彫像スフィンクス
そんなピラミッドのすぐ近くに建つのが、エジプトを代表するもう一つの巨大建造物スフィンクス。人間の頭とライオンの体を持つ石の彫像は、最大のもので高さ20m、全長は70mを超える。その役割はピラミッドの守護と言われているが、いつ、なんの目的で作られたのかも解明されていない神秘的な石像だ。カフラー王のピラミッドと大スフィンクスを正面から重ね見る、絶景ポイントからの映像は息をのむ迫力!