大ファンを公言する[Alexandros]川上洋平も『THE BATMAN-ザ・バットマン-』を称賛!「初めてバットマンがヴィランを超えた映画」 - 2ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
大ファンを公言する[Alexandros]川上洋平も『THE BATMAN-ザ・バットマン-』を称賛!「初めてバットマンがヴィランを超えた映画」

インタビュー

大ファンを公言する[Alexandros]川上洋平も『THE BATMAN-ザ・バットマン-』を称賛!「初めてバットマンがヴィランを超えた映画」

「“バットマン”というキャラクターを掘り下げて描かれていた気がします」

本作はバットマンが猟奇殺人事件を解決していく物語が描かれ、サスペンス要素が非常に色濃い。リーヴス自身も“バットマン=探偵”と見ており、リアリティを追求している。「ちゃんとヒーロー映画だった」と熱弁しながらも、川上は「ヒーロー以外の要素も楽しめた」とも付け加える。映画好きである川上ならではの視点で、本作から受け取れる様々な要素について語られた。

『バットマン リターンズ』のようなバットマンとキャットウーマンのロマンスも
『バットマン リターンズ』のようなバットマンとキャットウーマンのロマンスも[c] 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC

「キャットウーマンのキャラクターは、どこか『ドラゴン・タトゥーの女』のリスベットがチラつきました。バットマンとのロマンスも表現されていたのがよかったです。そこはちょっと、『バットマン リターンズ』みたいでしたね。ゴードンとの関係性は、いままでの『バットマン』シリーズと比較するとより対等でバディ作品の雰囲気がありました。『ダイ・ハード3』のブルース・ウィリスとサミュエル・L・ジャクソンの関係みたいで好きですね。ほかにも、コリン・ファレル(オズワルド・“オズ”・コブルポット/ペンギン)は完全に『ゴッドファーザーPARTII』のロバート・デ・ニーロだったし、(ジョン・タトゥーロ演じる)ファルコーネもマイケル・マン監督の『ヒート』に出てきそうでした。いい意味で途中から、『なんの映画を観ているんだっけ?』と思うほどで、マフィア映画を観ているような感覚でした(笑)」。

【写真を見る】特殊メイクを施してペンギンことオズワルド・“オズ”・コブルポットを演じた、コリン・ファレルの変貌っぷりもすごい!
【写真を見る】特殊メイクを施してペンギンことオズワルド・“オズ”・コブルポットを演じた、コリン・ファレルの変貌っぷりもすごい![c] 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC

個性豊かなキャラクターがそろう一方、本作について川上は、「初めてバットマンがヴィランを超えた映画だと思う」と振り返る。

「これまでの『バットマン』シリーズはヴィランの印象がすごく強かったんですよ。例えば、『ダークナイト』はバットマンよりもジョーカーの印象が強かったじゃないですか。そういう意味で、バットマンが主人公として君臨していたのは初めてだったんじゃないかなって。それほど“バットマン”というキャラクターを掘り下げて描かれていた気がします」。


ヒーローだけど、闇や葛藤、傷を抱えているところがバットマンの魅力
ヒーローだけど、闇や葛藤、傷を抱えているところがバットマンの魅力[c] 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC

「『Something In The Way』はバットマン、そしてブルース・ウェインをすごく体現しているような曲」

若き日の青年ブルースが葛藤しながらも“バットマン”になろうとする、これまでにないバットマン像を描くにあたり、リーヴスは伝説のロックバンド、ニルヴァーナのカート・コバーンをイメージしたと語っている。脚本を書いている時には、ニルヴァーナの「Something In The Way」を聴いていたことが明かされており、劇中のメインテーマにも使用された。川上はこの楽曲について、「すごく効果的に使われていた」とひと言。

「バットマン、そしてブルース・ウェインをすごく体現しているような曲でしたね。あの曲は、カート・コバーンが一人でアコギを弾いているところから始まって、すごく孤独感が表現されているんですよ。いかにもグランジ(編集部注:1980年代に商業的なロック・シーンへの対抗として興った音楽ジャンルの一つ)な感じで、まさにカートの曲。アルバム(『Nevermind』)の最後に収録されているのですが、最後の曲ってライブで騒げるような曲ではなく、歌い手の気持ちを吐露するような曲が置かれることが多いと思っています。だから、一番孤独を感じる曲だと監督も感じたんじゃないでしょうか。劇伴も『Something In The Way』をアレンジした音楽が多く、いろんな曲をいたずらに使わないのもよかったです」。

また、川上は過去の「バットマン」シリーズに使われていた楽曲を振り返りながら、本作の劇伴について「テーマソングとしてのバランスがいい」とも分析する。

「ティム・バートン版『バットマン』や『バットマン・フォーエヴァー』、『バットマン&ロビン Mr. フリーズの逆襲』に流れる、“ザ・ヒーロー映画”なテーマソングがすごく好きだったんですよ。でも、クリストファー・ノーラン版はハンス・ジマーの音響音楽のような楽曲が起用されていて、ちょっとヒーローものっぽくないなとも感じていました。ただ、“ヒーロー登場”みたいな音楽ではないけれど、ヒーロー映画として感じさせてくれたのはハンスの成せる業だと思っています。そんななかで、『THE BATMAN』はその中間くらいの感覚だったので、音楽面でも新しさを感じました」。

■川上洋平
4人組ロックバンド[Alexandros]でボーカル&ギターを担当し、ほぼ全曲の作詞・作曲を手掛ける。2021年放送の日本テレビ系ドラマ「ウチの娘は、彼氏が出来ない‼」でドラマ出演。ほかラジオパーソナリティ、コラム執筆など幅広いジャンルで活躍。2022年2月にニューシングル「Rock The World / 日々、織々」をリリース。4月28日(木)に[Alexandros]が結成当初から行われてきたライブイベント「THIS SUMMER FESTIVAL 2022」を2年ぶりに東京国際フォーラムにて開催する。


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