大ファンを公言する[Alexandros]川上洋平も『THE BATMAN-ザ・バットマン-』を称賛!「初めてバットマンがヴィランを超えた映画」
「葛藤と上手く対峙してきたからこそ、いまの自分たちがある」
本作で描かれるのは、バットマン2年目の物語だ。“2年目”は普通の会社員でも「まだまだこれから…」という印象を受けるが、若き日のブルースは未熟で等身大の青年で、“バットマンになろう”ともがき苦しんでいる。川上がミュージシャンとして活動を始めて“2年目”はどうだったか?について質問をすると、「すごく楽しい時期でした」と当時を思い返す。
「ちょうどバイトを辞めたくらいの時期ですね。それまでは、音楽活動と並行してアルバイトもしていたのですが、ある日事務所から、『音楽に専念してほしい』と言われて、それがめちゃくちゃうれしかったですね。もちろん、バイトをしていた時のほうがお金はあったけど、それでも音楽だけで飯が食っていけるなんて最高じゃないですか!一番気合いが入っていたかもしれません」。
バットマンとしての活動に悩むブルースと自身を比較し、「バットマンはカート・コバーンだけど、僕はそもそもグランジではなくブリットポップ派。ノエル・ギャラガー(オアシス)のファンだったので、そんなに悩んでいなかったですね」と微笑む。それでも、「ミュージシャンとしての葛藤はあった」と、最後に赤裸々に明かしてくれた。
「デビューして1、2枚目のアルバムを出したあと、3枚目のアルバムを出そうという時に手持ちの曲がなくなったんです。当然、新たに作るしかないのですが、デビュー前の自分とは気持ちや伝えたいことが変わっていて…。最初のアルバムを聴いて、バンドを好きになってくれた人たちが、3枚目のアルバムを聴いて、ちゃんとついてきてくれるのか、すごく葛藤しましたね。でも、その時に感じた気持ちでしか曲は作ることができないから、メンバーと話しながら自分たちの音楽を追及してきました。そこには昔の自分を捨てるような感覚というか、冷酷にならなければいけない部分もあったと思います。少なからず孤独感も持っていたので、そう考えるとブルースの孤独感はわからないでもないなと感じます。そういった葛藤と上手く対峙してきたからこそ、いまの自分たちがあると思っています」。
取材・文/阿部裕華
4人組ロックバンド[Alexandros]でボーカル&ギターを担当し、ほぼ全曲の作詞・作曲を手掛ける。2021年放送の日本テレビ系ドラマ「ウチの娘は、彼氏が出来ない‼」でドラマ出演。ほかラジオパーソナリティ、コラム執筆など幅広いジャンルで活躍。2022年2月にニューシングル「Rock The World / 日々、織々」をリリース。4月28日(木)に[Alexandros]が結成当初から行われてきたライブイベント「THIS SUMMER FESTIVAL 2022」を2年ぶりに東京国際フォーラムにて開催する。
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