『THE BATMAN-ザ・バットマン-』はマッスルカースタイル!映像作品に登場した歴代の“バットモービル”を振り返る
10年ぶりの単独作として現在公開されている『THE BATMAN-ザ・バットマン-』。過去作とは一線を画したダークな世界観が話題を集めており、バットマンが乗り込む愛車バットモービルもこれまでとは大きく異なる個性的なルックスとなっている。そこで今回は、実写作品に登場したバットモービルを振り返りながら、デザインの違いを見比べていきたい。
3週間で作られた!既存の車を改造したドラマ版
アダム・ウェスト主演の1966年版のテレビドラマシリーズに登場したバットモービルは、数多くのテレビドラマで車の改造を手掛けたジョージ・バリスが、未来的な設計のコンセプトカー、リンカーン・フューチュラをベースに3週間ほどでカスタムしたという代物。
光沢感のあるブラックのボディを縁取る真っ赤なライン、フューチュラの形状を生かした羽のようなテールフィンと、どこかやんちゃなデザインが特徴的だ。撮影後はバリスが長らく所有していたが、2013年にオークションにかけられ、462万ドルにて落札された。
ティム・バートンの世界観が詰まった、これぞバットモービル
ティム・バートンが監督を務めた『バットマン』(89)と『バットマン リターンズ』(92)のバットモービルは、ゴシックホラー的な作品のテイストを反映。流線型のボディに深く湾曲したフロント、目を見張る後部のコウモリウィングやマットな質感など、美しくもどこか威圧感を覚えるものとなっている。
アイコニックなビジュアルに加え、盗難防止のための装甲や機関銃、ワイヤーが搭載され、さらには側面部の外装が取れてボブスレーのような形にトランスフォームしたりとユニークな機能も満載。観ていて心躍るバットモービルだった。
スケルトンボディが生々しいシュマッカー版
続くジョエル・シュマッカー版の『バットマン・フォーエヴァー』(95)では、コウモリウィングをはじめとするティム・バートン版を踏襲しながらも、随所にスリットが入ったスケルトンデザインが最大の特徴。生き物感をより強く抱かせるものとなっている。
同じくシュマッカーが監督した『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』(97)では、後部のウィングが増え、フロント部分が長くなるなど全体的にサイズアップしたオープンカーに。ボンネットがバットマンのマークにくり抜かれたりと、細かな部分に遊び心が詰まっていた。