『護られなかった者たちへ』阿部寛&瀬々敬久監督が再タッグ!『とんび』初映画化の裏にある2人の“絆”とは

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『護られなかった者たちへ』阿部寛&瀬々敬久監督が再タッグ!『とんび』初映画化の裏にある2人の“絆”とは

第45回日本アカデミー賞優秀作品賞を含む12の優秀賞を受賞した『護られなかった者たちへ』(21)。同作で優秀監督賞を受賞した瀬々敬久監督と、優秀助演男優賞を受賞した阿部寛が再タッグを組む『とんび』が4月8日(金)より公開される。直木賞作家の重松清の同名ベストセラー小説を初めて映画化した本作の誕生の裏には、瀬々監督と阿部の強力な信頼関係と、並々ならぬ熱い想いがあった。

物語の舞台は昭和37年、不器用な男ヤスは妻と息子のために懸命に働いていた
物語の舞台は昭和37年、不器用な男ヤスは妻と息子のために懸命に働いていた[c] 2022 『とんび』 製作委員会

本作で描かれるのは“いつの時代も変わることのない家族の絆”を描いた物語。2012年に堤真一と池松壮亮の共演で、2013年には内野聖陽と佐藤健の共演でドラマ化もされ、そのたびお茶の間に多くの感動を与えてきた。昭和37年、瀬戸内海に面した町で、愛する妻の美佐子と息子のアキラのために懸命に働く不器用な男ヤス。しかし美佐子の事故死によって幸せな日々は脆くも打ち砕かれる。悲しみに沈むヤスは、町の人々に支えられながらアキラを育てていくのだが…。

映画化にあたって、制作陣には「主人公のヤス役は阿部寛以外考えられない」という確固たる想いがあったという。それを受け取った阿部は「瀬々さんが監督だったら、ぜひやらせていただきたいと思いました。これまでの『とんび』とは違う切り口から描いてくださると思い、またご一緒したいと思っていた」と、瀬々監督へラブコール。すると瀬々監督は「一も二もなく引き受けました」と振り返るように、メガホンをとることを即決。こうして本作の制作が本格的に動きだすことに。

【写真を見る】「主人公は阿部寛以外考えられない」普遍的な家族の絆を描く、重松清のベストセラーが初映画化
【写真を見る】「主人公は阿部寛以外考えられない」普遍的な家族の絆を描く、重松清のベストセラーが初映画化[c] 2022 『とんび』 製作委員会

『HYSTERIC』(00)で初めて瀬々監督作品に出演し、続く『RUSH!』(01)にも出演した阿部。それから20年の間に阿部も瀬々監督も日本映画界に欠かせない人物へと成長を遂げた。「初めてご一緒した時から役者目線で考えてくださる、こだわりの強い監督。瀬々さんの映画に対する情熱がいまだに衰えていない、いままでよりも情熱を持っておられることが非常にうれしかったです」と『護られなかった者たちへ』で久々のタッグを組んだ瀬々監督へのリスペクトをあらわにする阿部。そして「監督がOKを出せば、すべて信じられます」と力強く語った。

アキラ役を演じるのは北村匠海!
アキラ役を演じるのは北村匠海![c] 2022 『とんび』 製作委員会


撮影現場での2人のやり取りについて、本作の天馬少京プロデューサーは「瀬々監督は細かい指示を出さずにテイクを何度も重ねることが多いのですが、阿部さんは連日の撮影でどんなに疲れていても、むしろ喜んで応えている様子でしたので、理想的なタッグだと感じました」と明かす。劇中のヤスとアキラの親子にも負けない強い絆で結びつけられた“日本アカデミー賞受賞コンビ”が全身全霊を込めて作りあげた珠玉の物語を、是非とも劇場で堪能してほしい。

文/久保田 和馬

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