【第94回アカデミー賞】作品賞は、健聴者の少女と聴覚障害を抱える家族のドラマ『コーダ あいのうた』!配信オリジナル作品として初の受賞
アメリカの現地時間3月27日(日本時間3月28日)にロサンゼルスのドルビー・シアターで開催中の第94回アカデミー賞授賞式。見事作品賞に輝いたのは、健聴者の少女と、耳の聞こえない家族が織り成す音楽を通じた物語を描く『コーダ あいのうた』(公開中)だった。本作は作品賞、トロイ・コッツァーの助演男優賞、脚色賞を合わせて3冠を獲得した。
監督賞候補にならずに作品賞を受賞したのは『グリーンブック』(18)以来3年ぶり、史上6作品目。編集賞候補にならずに作品賞を受賞したのは『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(14)以来11作品目。どちらの部門でも候補入りしなかった作品の受賞は、編集賞創設以来史上初めてとなった。Apple TV+による動画配信系オリジナル作品として初の受賞となった。
プロデューサーは「ここに来られて光栄に思います」と喜びを口にし「監督、キャスト、クルーは本当に大変でした。大きな嵐に襲われると聞いて、問題が山積みでした。しかしながら船は浮かび続けました。すばらしい船長、キャスト、プロデューサーに出会えました。また、皆さまがすばらしい愛する家族をスクリーン上に作り上げてくれました」と心から感謝した。
『コーダ あいのうた』は、テレビシリーズ「ロック&キー」のエミリア・ジョーンズが主演を務め、助演男優賞を受賞したトロイ・コッツァーや、『愛は静けさの中に』(86)のアカデミー賞女優マーリー・マトリンら実際に聴覚障がいを持つ俳優が家族を演じた。
大本命とされていた『パワー・オブ・ザ・ドッグ』は最多11部門12ノミネートされていたが、ジェーン・カンピオンの監督賞のみの受賞となり、10部門にノミネートされていた『DUNE/デューン 砂の惑星』(公開中)が、撮影賞・編集賞・美術賞・作曲賞・音響賞・視覚効果賞など技術賞をメインに最多6部門を受賞した。