ピュアな関係が尊すぎ…“萌え”が進化した『チェリまほ』、ドラマ版の名シーンプレイバック【前編】
第1話…いや丁寧すぎるでしょ!な黒沢のマフラーの巻き方
では、そんな劇場版を余すことなく楽しむために、ドラマ版をしっかりおさらいしていこう。
30歳の誕生日を童貞のまま迎えて心の声が聞こえるようになったことに安達が気づき、同期の黒沢が自分に好意を持っていると知ることとなる第1話。出勤して安達が黒沢とエレベーターで一緒になると、黒沢の意中の人も一緒に乗っているようで「また、寝癖ついてる(笑)」と好きな子を観察して喜ぶ黒沢の心の声が聞こえてくる。あのモテ男の黒沢が片思いしてるのかと優越感にニヤつく安達だが、エレベーターが混んで黒沢に近づくと、彼から「すっげぇ近い、めっちゃドキドキするんだけど!」という声が。もしかして…と困惑する安達とは裏腹に、視聴者は今後の展開に期待をふくらませた。
第1話の名シーンと言えば、やはりラストスパートのマフラーのシーン。深夜まで続く安達の残業に黒沢が優しく付き合い、終わると外は寒い風。くしゃみが出た安達に黒沢が自分のマフラーを巻いてやる際に手が触れたことで、安達が心配りできて頑張り屋さんであることを思う心の声が聞こえてくる。黒沢は普段から安達のことをよく見て理解していたことがわかり、安達は好感を持つようになる。安達に長く触れていたいのか、それとも完璧にしてあげたいのか、じっくりと時間をかけて丁寧にマフラーを巻いていく黒沢には思わず笑みがこぼれてしまう。
第2話…渡されたパジャマがなぜかジャストサイズ
第2話では、1話で終電を逃した安達が黒沢の家に泊まり、2人の距離が近づいていく様子が描かれる。黒沢の自宅に安達も好きな漫画が置いてあって盛り上がる2人。思いがけない共通点に喜ぶ安達だったが、黒沢からパジャマを渡される時に手が触れ、黒沢の妄想が見えてしまう。それは、実はこんな時のためにと事前に購入しておいたパジャマを着て、お風呂上がりにはにかんで微笑む安達の姿!紳士然とした黒沢が、心のなかではちょっと変態的なことを考えていたのだ。そんな素振りをいっさい顔に出さずに振る舞っているからこそ、そのギャップにクスっと笑ってしまう。
それぞれなかなか寝つけなかった夜が明け、朝になると黒沢が朝ごはんを用意する。包丁さばきも様になり、エプロン姿で料理している黒沢がまずかっこいい。男性の料理姿って爽やかな色気がある…と思わされるシーンだ。一方、パジャマ姿のまま「うんまっ!」と舌鼓を打つ安達は対象的にかなりかわいい。その後、出社した安達は「これ以上は安達も望んでいない。そばにいられるなら同期でいい」という黒沢の心の声を聞く。黒沢の好意に戸惑って逃げようとしていた安達だが、健気な思いを知った安達は逃げるのはやめて、黒沢の気持ちに向き合うことに。この誠実さも「チェリまほ」の推せるところだと言えるだろう。