ラブラブな2人に頬が緩みっぱなし!映画『チェリまほ』に備えてドラマ版の名シーンプレイバック【後編】
第9話…互いの存在が仕事でも支えになっていく
この回は彼らのラブラブぶりがこれでもかと描かれていくので、一人で見ることをおすすめしたい。会社で昼ご飯を食べていると安達の顔にご飯粒がついていて、それを取ってあげて食べる黒沢。こっそりと社内恋愛している彼らに、こちらの頬は緩みっぱなしに。
そんな時、安達は社内コンペの情報を知る。自分なんて…と自信が持てずにいる安達だが、黒沢に背中を押され、チャレンジすることに。帰り道に安達が「がんばれる気がする」と告げると、黒沢がガシッと安達をハグ。人目もはばからずに抱き合い、互いに相手への好意を心のなかでつぶやく彼らに恋愛の高揚感が伝わってくる。
第10話…安達が黒沢を励ます、いつもと逆の構造
社内コンペの準備でデートもしばらくお預けとなるが、楽しみをあと回しにする分、“ごほうび”を期待しちゃおうかなと言う黒沢に、さらに関係を進めることをほのめかされていると感じ、もじもじとする安達。こちらもドキドキ、もじもじとなってくる。
社内コンペの準備に行き詰まってきた安達を、黒沢は息抜きとして遊園地へ誘う。一緒にアトラクションにはしゃぐ2人だが、安達が乗り物酔いしてしまい、楽しかったムードが一変。不機嫌になったように見える黒沢の気持ちがわからない安達は、わざと黒沢に触れて心を読む。実は、黒沢は安達を気分転換させようと連れ出したのに失敗してしまい、自己嫌悪して落ち込んでいたのだ。それを知り、安達は黒沢を行きつけの安い居酒屋に誘って、もっと肩の力を抜いて一緒に楽しんでほしいことを話す。帰り道にはスーツ姿で手をつなぐ彼らにキュンとさせられる。しかしこのタイミングで、安達は心の声が聞こえていることをうしろめたく感じるように…。
第11話…どこまでも安達を大切にする黒沢に涙
心の声が聞こえる魔法に罪悪感を感じる安達は、ついにその事実を黒沢に告げる。悩める安達を見かねた黒沢は離れることを提案し、2人は別れてしまうことになるせつない回だ。
コンペ当日、プレゼンに行き詰まった安達はピンチを切り抜けるためについ魔法を利用し、そんな自分をズルいと思って卑下してしまう。そんな安達の自己嫌悪に気づけるはずもない黒沢は、豪華な料理にキャンドルまで灯してお疲れ様会を準備していた。しかし肝心の安達は浮かない顔。どんどんと流れ込んでくる黒沢の心の声を聞き、たまりかねた安達は触れた人の心が読めることを打ち明ける。突拍子もない話だが安達の言葉を信じた黒沢は、ぐるぐると悩んでしまっている彼を見て、目を潤ませながら「俺たちもうここでやめておこうか」と言い、安達もそれを受け入れる。
これには胸がグッと詰まって涙を禁じえない。安達に嫌なことは言わせず、涙を浮かべながらも自分から安達のために別れを告げる黒沢という男はどこまでスパダリなのだろうか。そして、この恋の行方はいったいどうなってしまうのか?
第12話…終わりは始まりと同じ“エレベーター”
最終回、元のあまり接点のない同期という立場に戻ってしまった安達と黒沢。カレンダーに書き込まれたデートの予定は虚しく残ったままだ。
デートするはずだったクリスマスイブ。安達が家で悶々としていると、恋人となった湊と順調な付き合いを進めている柘植がやってくる。「結局自分がどうしたいか、だ」と柘植にアドバイスされた安達は思い直し、デート予定だった花火の見えるビルの屋上へと駆けつける。そこにはやはり黒沢の姿が。黒沢と離れて後悔したこと、やっぱり黒沢と一緒にいたいことを吐露すると、黒沢がガッシリと安達を抱きしめる。そして、黒沢の「好きだよ、安達」というストレートな黒沢の思いが!さらに、黒沢は「安達が俺の心を読んでくれたから俺たち付き合えたんだ、その力に感謝してる」と言葉にする。安達のコンプレックスとなっていた魔法の力さえも肯定し、愛も伝えてくる黒沢のスパダリぶりは天井知らずだ。
おもむろにひざまずいた黒沢は指輪のようにペアのペンを差し出し、「俺とずっと一緒にいてください」と告げる。いったい黒沢はどこまで男前なんだろうか。こんな恋をしてみたいと誰もがうっとりしたはずだ。その後、夜を共にしてベッドの上で朝を迎えた2人。いちゃいちゃと戯れる彼らを見ていると幸せな気分に包まれてくる。ドラマ版のラストは、2人の始まりの場所とも言える会社のエレベーター。乗り込んだ彼らは顔を近づけていき、唇が重なろうとする寸前でドアが閉まるという名場面でドラマの幕は閉じられる。
このように幸せなハッピーエンドを迎えた安達と黒沢だが、劇場版ではさらにその先が描かれる。転勤で遠距離恋愛となってしまった彼らが、今度は物理的な距離が遠くなったからこそ、様々なことに気づかされていく。2人の姿は観るものすべてに夢を与えてくれることだろう。ある意味、理想的すぎると言えるかもしれない。しかし、それを絵空事に感じさせないことも、このシリーズの魅力だ。
まっすぐに向き合い、一生懸命に悩み、迷いながらも地に足をつけて一歩一歩人生のコマを進めていく安達と黒沢は、彼らが本当にこの世界のどこかにいるかもしれないと思わせてくれる。2人がどんな展開を迎えるのか、しっかりと劇場で見届けてほしい。
文/牧島史佳