パク・ボゴムやキム・テリの必読スピーチを総まとめ。第58回百想芸術大賞ファッションをプレイバック!
2PMジュノ&キム・テリ、TikTok人気賞と主演俳優賞で2冠達成
そしてTikTok人気賞で得票数の1位、2位を分け合っていた「赤い袖先」のジュノと「二十五、二十一」(Netflixで独占配信中)のキム・テリが、主演男優賞と主演女優賞の2冠をそれぞれ達成。いずれも、人気と実力の面でふさわしい受賞結果となった。ジュノは「この賞を頂きたいと思っていましたが、現実はそうはならないかもしれない。それでも、受賞の感想を用意しなければならないのか苦心しました」と、受賞への思いを口にした。「ドラマを愛してくださって心から感謝しています。この放送を観た家族全員にも愛を伝えたいです。私は私がやりたいこと、いつも成し遂げたいことを夢見ています。これからも本当にもっと一生懸命に、皆さんが満足できる作品に会えるように努力します」と締めくくった。
まるでディズニープリンセスを思わせるドレスで登場したキム・テリは、「二十五、二十一」で演じた主人公ヒドのような天真爛漫な表情でスピーチした。「私は最近、20代の時に書いた『学びは誰も面倒を見てくれない。自分で盗むものだ』という文章を見ました。完全に忘れていましたが、よく書けていると思います。私はヒドから本当にたくさん盗み、学びました。ヒドというすてきな子を演じられてとてもありがたいです。正直幸せではなかったけれど、こうしてたくさんの愛を頂いて、賞も頂いて、このドラマのためにたくさんの方が一緒に祝ってくれているみたいで本当に気分がいいです。すべての方々にありがとうございますと伝えたいです。これからも一生懸命、よい俳優になれるように努力します」と、感動を抑えきれない様子で語った。
80歳ベテラン女優、若手俳優へ贈るスピーチ「絶えず挑戦しなさい」
授賞式では、キム・ジョンオクらベテラン俳優たちが合唱に挑戦するバラエティ「ホットシンガーズ」のキャストが「This is me」を披露。ナ・ムニは映画『アイ・キャン・スピーク』(17)で最優秀女優賞を受賞した時「ナ・ムニの全盛時代」という言葉を聞いて、「当時私は78歳でした。 倒れて挫折しながらも耐えてきたようです。 新しい挑戦をしようと私はこの作品に出演しました。 80歳でもその気になればなんでもできるということをお見せしたかったのです。 皆さんが望むことがあれば、絶えず挑戦しなさい。 確信さえあれば、皆さんが進むその道が正しいでしょう」と話した。長きにわたり芸能界の一線で活躍してきた役者ならではの含蓄あるコメントは、多くの若手俳優たちの背中を押したことだろう。
こうした多様な特別ステージが花を添えるなか、イ・ジュニク監督作や『モガディシュ 脱出までの14日間』で音楽監督を務め、3月26日に亡くなったパン・ジュンソク氏のトリュビュートコーナーも設けられた。パク・ボゴムは「恋人が別れる悲しいシーンにも、笑顔を作らせるおもしろいシーンにもいつも音楽があります。私たちに残してくれた美しい映画音楽を、百想芸術大賞が永遠に記憶します」と語りかけると、会場は黙祷を捧げ厳粛な空気に包まれた。
華やかさと映画人への尊敬、そして映画愛が満ちた式典となった百想芸術大賞。来年は、どんな作品が忠武路(ハリウッドのような韓国映画界の代名詞)を盛り立ててくれるのだろうか。
文/荒井 南