【連載】「MINAMOの話をきいてミナモ?」 第3回  私の元気の出し方

コラム

【連載】「MINAMOの話をきいてミナモ?」 第3回 私の元気の出し方

全てわかっているのに何度も号泣してしまう『きみに読む物語』

撮影/SAEKA SHIMADA ヘアメイク/上野知香 撮影協力/シネマ・ジャック&ベティ

さて、どうしたって元気もやる気も出ない、何故だかわからないけど悲しい、そんな時に映画を観るなら何を観るか。

元気を出すならハッピーな映画を観たらいいとよく言われるが、私は反対にとてつもなく悲しくて胸が締め付けられるような映画を観る。「ハンカチ必須映画」である。いつだったか私が失恋し、悲しみに暮れていた時友人に言われた「悲しみはどん底まで悲しみ切らないと自分のものにならない」という一言が、私に納得感を伴って大きな影響を与えた。悲しみにはより強い悲しみを、ではなかろうか。

「ハンカチ必須映画」と言っても種類はたくさんある。主人公の人生が壮絶で観ている側の心までズタズタにされるものや、命短い主人公、犬がトピックの映画など、悲しいに決まってるだろうがと言わざるを得ない映画など様々である。ちなみにハンカチ必須と書いたが、大概人が涙を拭うのはティッシュである。


私がまつ毛にティッシュをからませて鼻水を垂らしながらむせび泣いた映画がある。まず『きみに読む物語』(04)。ニコラス・スパークスの小説が原作である。この作品は紹介するまでもない。きっと空虚な心に染み渡るだろうと思う。この作品を十数回と見ている私は、全てわかっているのに何度も鼻水を垂れながら号泣してしまう。あの時何を思っていたか、何を言いたかったか、なぜそんなことをするのか全部わかっているからこそ涙してしまう。それほどまでにこの映画は優しい世界でできていて、底知れない愛があふれている。

ニコラス・スパークスの小説をライアン・ゴズリング&レイチェル・マクアダムス主演で映画化した『君に読む物語』
ニコラス・スパークスの小説をライアン・ゴズリング&レイチェル・マクアダムス主演で映画化した『君に読む物語』[c] New Line/courtesy Everett Collection/AFLO
■MINAMO プロフィール
京都府出身。2021年6月にSOFT ON DEMANDよりAV女優としてデビュー。趣味は映画&レコード鑑賞、読書。
YouTubeにて「MINAMOジャンクション」を配信中。
Twitter:@M_I_N_A_M_O_
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