【連載】「MINAMOの話をきいてミナモ?」 第3回 私の元気の出し方
『コーダ あいのうた』で家族の愛の強さに涙する
そして次に『コーダ あいのうた』(21)である。舞台は海の町。漁業を営む4人家族の中で、唯一健聴者として生まれてきた主人公のルビーは生まれてからすぐ父、母、兄の「通訳」係となる。漁業の手伝いをしながら学校へ通うルビーはまだ高校生である。青春真っ只中のお年頃なのだ。「歌う」という夢をもち、その夢に向かい恩師に支えられ突っ走る。しかし、家族の「通訳」として生きてきたルビーには色んなことが足枷となる。愛する家族と叶えたい夢との間に挟まれ、潰れそうになりながらもがくルビーのその様は強く、美しい。ルビーの自分の人生を陰に思うでもなく、真っ直ぐに生きる姿や、家族の愛の強さに涙してしまうのだ。
「何も考えない時間」を保つということが重要
話は変わるが、疲れている時、人は寝たほうがいいと言われているのはなぜか、それはきっと「何も考えない時間」を保つということが重要だからであろう。そう、何も考えないというのは元気を出したい時のエネルギーチャージ方法なのである。こうして他人事で涙を流してる間は何も考えずにただただ泣いて、泣き終わった頃にはタップリ泣いた満足感でいっぱいなのだ。
私にも時折理由はわからないが元気が出ないし、むしろ悲しい、何もしたくないし何もできない、みたいな日がある。そんな日は何をしてても自分の思い通りにいかない。だから普段のルーティンみたいなものは一旦捨てるのだ。
そういう時は思いつく限り自分の好きなことだけして、誰にも会わないし誰とも話さない。お昼まで寝て、井上あずみさんの「となりのトトロ」を永遠リピートで聴きながら散歩し(ちなみにトトロのバックミュージックに合わせて瞬きをすると楽しい)、スプラッター映画を見て、一人カラオケでRADWIMPSの「五月の蝿」を歌い、美味しいご飯を食べて、家でお風呂に浸かり、お気に入りのエロ漫画で自慰行為をする。そして再びタップリ寝るのだ。
きっと全ての欲求を満たし、自分に甘々な一日を過ごせば、翌朝には少しカラッと晴れた気持ちになっていると私は思う。「自分に甘く人にも甘く」で気分を上げてイキませんか?
京都府出身。2021年6月にSOFT ON DEMANDよりAV女優としてデビュー。趣味は映画&レコード鑑賞、読書。
YouTubeにて「MINAMOジャンクション」を配信中。
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