檀れい、石丸幹二、町田啓太らの熱演と、心に響く本物の音楽!観客の“声”からひも解く『太陽とボレロ』の見どころ

コラム

檀れい、石丸幹二、町田啓太らの熱演と、心に響く本物の音楽!観客の“声”からひも解く『太陽とボレロ』の見どころ

日本を代表する俳優の一人である水谷豊が、監督・脚本・出演の3役を担った『太陽とボレロ』(6月3日公開)。解散することが決まった地方都市のアマチュアオーケストラのメンバーが、次々と浮かび上がる問題に翻弄されながらも一致団結しようとする様子を、ユーモラスかつ前向きに描きだす本作は、水谷流のまっすぐな人間讃歌に仕上がった。そんな本作の魅力を、試写会でいち早く鑑賞した人々の熱い“声”と共に紹介していこう。

作品のポジティブなメッセージに、共鳴する声が続々

とある地方都市で活動するアマチュアオーケストラを題材とした『太陽とボレロ』
とある地方都市で活動するアマチュアオーケストラを題材とした『太陽とボレロ』[c]2022「太陽とボレロ」製作委員会

急逝した父の事業を継ぐため、若くして音楽家の夢をあきらめて故郷に戻り、ブティックを経営してきた花村理子(檀れい)。彼女にとって厳しい現実を支える夢となっていたのが、アマチュアオーケストラである弥生交響楽団の運営だったが、客足は年々減り、苦しい状況に追い込まれていた。そんな矢先、理子の音大時代の恩師で、3年前から指揮者を務める藤堂(水谷)が公演中に倒れる事態が発生。大黒柱不在の楽団に不協和音が響きだすなか、理子はついに18年の歴史を持つオーケストラを解散することを決意。ラストコンサートを提案するが、バラバラになってしまったメンバーの心はなかなか噛み合わず、様々な事件が巻き起こることに。

時にユーモラスに、時にシリアスに。人間模様の悲喜こもごもが綴られる本作は、好きなことを追い続けるすばらしさを観る者に訴える、人生の応援歌とでもいうべき作品だ。


解散を控えたオーケストラの姿を通して、人生を楽しむすばらしさを観る者に訴えかけていく
解散を控えたオーケストラの姿を通して、人生を楽しむすばらしさを観る者に訴えかけていく[c]2022「太陽とボレロ」製作委員会

好きなことを追い続ける人々を前向きに描いている
好きなことを追い続ける人々を前向きに描いている[c]2022「太陽とボレロ」製作委員会

音楽家の道はあきらめても、なんとか音楽と関わっていこうとする理子をはじめ、愛する音楽を続けるためにもがき続ける登場人物たち。仕事や家族を犠牲にしてしまうこともあるが、そんな彼らを決して非難せず、報われるような展開が心に響いた観客も多かったよう。

「好きなことに全力で取り組むことの大切さ、すばらしさに気づかされ、勇気をもらえた」(20代・女性)
「人生を楽しみたいと思った」(50代・男性)
「なにかに全力を尽くすことの大切さを教えてくれて、前向きな気持ちになれる」(20代・女性)
「一生懸命、楽しむことは最高!」(20代・男性)

また「音楽を続けていくためには、なにかを犠牲にしなければならない」という登場人物たちの境遇に共感した人も。「私自身舞台芸術を続けているので、そのために犠牲にしていることもあり、悩むこともありますが、私もがんばって続けてみようと思えました」(女性・50代)と、自身の経験を交えた思いもアンケートに綴られていた。

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