檀れい、石丸幹二、町田啓太らの熱演と、心に響く本物の音楽!観客の“声”からひも解く『太陽とボレロ』の見どころ
魅力的なキャラクターを浮かび上がらせた、実力派俳優たちのアンサンブル
そんな前向きな物語を盛り上げていくのがユニークな登場人物たち。大所帯のオーケストラ団員たちはそれぞれの個性が際立っている。例えば、主人公の理子は夢をあきらめて母親の面倒も見るなど、自分よりも周りを優先してしまううえに、なにかと一人で背負い込んでしまいがち。そんな理子が自分を解放していく様子が凛々しく描かれており、演じた檀れいの姿が印象的だったいう感想も寄せられている。
「檀さんが頭の先からつま先までとにかく美しい」(30代・女性)
「『自分のために生きるわ』と母親に伝えたシーンは、囚われていたものからふっ切れた感じがあり、私もそう生きたいと思った」(20代・女性)
「どんな時でも弥生交響楽団を太陽のように見守り支える姿に感動した」(20代・男性)
理子と同じく運営の立場から楽団を支えているのが、中古車販売店社長の鶴間(石丸幹二)。「とにかくチャーミングで目が離せませんでした」(30代・女性)というコメントにあるように、石丸はイメージを覆すほどのポップな演技を披露。理子とのシーンでの「息の合ったコンビ感が印象的」(20代・男性)だ。
また、メインキャストのなかでも特に多くの観客から「印象的だった」と名前が挙がっていたのが、トランペット奏者の圭介を演じているのが、その端正なルックスと演技力で、近年さらに活躍の場を広げている町田啓太だ。「新たな一面が見られた気がした」(40代・女性)との声にもあるように、仕事と楽団の両立に悩んでボヤいたり、仕事で上司にどやされたりと、完璧なイメージとは異なる等身大な青年像を見せている。
「ちょっとやさぐれていて、でも素直で、音楽に対してもあかりに対しても真っ直ぐな思いに心打たれました」(20代・女性)
「映画のなかで、コミカルな演技がとても輝いていた」(20代・女性)
「圭介のセリフのないところでの表情や動きからも感情が伝わってきて、印象的でした」(20代・女性)
また劇中では、町田がタキシードを着用するシーンもたっぷりと用意されており、シャープな輪郭とスラリとした長い手足がより際立って、スクリーンで輝きを放っている。「チェリまほ」黒沢役のスーツ姿で"沼落ち"したファンの方も、どうか期待して劇場に足を運んでほしい。
圭介と同期のヴァイオリニストのあかり(森マリア)は、同世代の女性から強い支持を集めたキャラクターだ。「いつも明るく前向きで音楽を大切にしている姿が印象に残った」(20代・女性)、「あかりちゃんからは癒しと、純粋に音楽を愛する心が感じられた」(30代・女性)、「若い女性の気持ちが素直に表現されていた」(50代・男性)といった言葉が寄せられており、圭介とあかり、若い世代の2人にも注目だ。
忘れてはいけないのは、「藤堂の偉大さと包容力に温かい気持ちになりました」(20代・男性)、「藤堂さんの病院のベッドでのシーン、声がなくても表情だけでこれほど心を動かされるのかとビックリしました」(20代・女性)と、指揮者の藤堂役でさすがの存在感を示した水谷監督はもちろん、田口浩正、藤吉久美子、田中要次、六平直政ら名優たちのキラリと光る脇役演技だ。
出番はそこまで多くないものの、それぞれがインパクトを残しており、「個性あふれる人間味のあるキャラクターたちでした」(40代・女性)、「一人一人キャラが濃くておもしろかったです」(20代・女性)といった、称賛の言葉が並んだ。