「ロマンポルノ50周年記念プロジェクト」松居大悟、白石晃士、金子修介がそれぞれ新作を監督!
「ロマンポルノ50周年記念プロジェクト」の新企画「ROMAN PORNO NOW」。このたび、本企画の一環として、松居大悟、白石晃士、金子修介の各監督が手がける3本の新作映画が公開されることが明らかになった。あわせてタイトル、公開日、主要キャストに加え、監督とキャストによるコメントが解禁されている。
1971年に製作が開始され、2021年11月20日に生誕50周年を迎えた「日活ロマンポルノ」。数々の名作を生み出し、昨年は第78回ヴェネツィア国際映画祭のクラシック部門(ヴェニス・クラシックス)に『㊙色情めす市場』(74)が初選出されるなど注目を浴びている。ロマンポルノ作品の多様性、エンタテインメント性、芸術性を訴求する「ロマンポルノ50周年記念プロジェクト」の一環として、現代のさまざまな生き方や個性を認め応援する「今」を切り取る新企画「ROMAN PORNO NOW(ロマンポルノ・ナウ)」から新作3本の製作が発表された。
第1弾は、山崎ナオコーラの小説を原作に、松居監督が手がける『手』(9月16日公開)。『ちょっと思い出しただけ』(22)で昨年の東京国際映画祭の観客賞とスペシャルメンションをW受賞し松居監督がロマンポルノで描くのは、20代のリアルな男女の物語。年上男性ばかりと付き合ってきた主人公のさわ子を福永朱梨が演じる。松居監督は「オーディションで出会った福永朱梨さんの佇まいがとにかく素晴らしい。これは、福永朱梨の映画なのでは、と思ってます」と主演の福永朱梨を絶賛。福永は「『手』に出会った時、他人事とは思えない繋がりを感じました。私にとって、宝物のような作品です。」と作品への思いをコメントしている。
また、第2弾は、白石監督が手がける『愛してる!』(9月30日公開)。自主映画から大作まで手掛けるホラー・サスペンスの名手がSM作品に初挑戦する。SMプレイで快感に目覚めていく主人公のミサを川瀬知佐子が演じ、ミサをSMの世界へ誘う女王様、カノン役に鳥之海凪紗が出演。また、ミサのライバル、ユメカを乙葉あいが演じる。白石監督は「ロマンという言葉にある希望のニュアンスに沿い、歴代ロマンポルノ幸福度ナンバーワンを目指してこの映画を作りました」と本作に関し語っており、主演の川瀬は「私もミサも不器用な人間ですが、その不器用な奴が発する、特別な熱量をこの作品に込められたと思っています」と役柄に対してコメントした。
トリとなる第3弾は金子監督の『百合の雨音』(10月14日公開)。ロマンポルノ作品『宇能鴻一郎の濡れて打つ』(84)で監督デビューし、平成「ガメラ」シリーズや『デスノート』(06)などのヒット作を生み出した巨匠が原点ロマンポルノに立ち返る。トラウマから恋愛に臆病になった主人公の葉月(小宮一葉)が、憧れの上司、栞(花澄)と恋に落ちる様子を描き、金子監督にとって『OL 百合族19歳』(84)以来、38年ぶりの女性同士の恋愛作品で、「33年ぶりのロマンポルノで考えたのは『愛の行為で女性は如何に輝くのか?』という観点で、美しくも切ない愛する時の姿を『心の解放』として撮りたかった」と、主演の小宮は「温かみやおかしみのある、金子監督らしい人間讃歌になっていると感じました」と本作についてコメントしている。
さまざまなジャンルで活躍する監督たちはロマンポルノというジャンルでどのような映像を織りなすのか?「ROMAN PORNO NOW」の3作品の続報に今後も期待が高まる。