岩本ナオ原作『金の国 水の国』初のアニメーション映画化決定!ティザービジュアルもあわせて解禁
「このマンガがすごい!」にて史上初の2作連続1位に輝いた岩本ナオによる同名小説を、豪華クリエイター陣が集結して劇場アニメーション化『金の国 水の国』の公開が決定。2023年春の公開を予定しており、あわせてティザービジュアルが解禁となった。
原作小説の「金の国 水の国」は、ある時代のどこかで隣り合う仲の悪い2つの国を舞台に、A国の姫、サーラとB国の青年、ナランバヤルが偶然出会い、国の未来を考え“夫婦役”を演じていくうちに恋に落ちるという物語。各コミックレビューでは「登場人物が魅力的」、「独特な世界観に惹き込まれる」と、確かな構成力に圧倒される声に加え、「おもしろい!」、「きゅんきゅんする!」、「いやされる!」、「泣ける」のほか「相手を思いやる純粋な気持ちが美しい」、「ストレスが洗い流されるよう」といった大きな反響を呼んでいる。
ファンを虜にする岩本ワールドの魅力として、緻密な描き込みや、ありそうでない絶対無二の世界観が挙げられるが、「カラーで見たい」、「この雄大な世界でキャラクターが動いている様子が見てみたい」と映像化を期待する声も多数寄せられ、満を持しての映像化となった。
監督は、「ちはやふる」「俺物語‼」の渡邉こと乃が務め、脚本は「HUGっと!プリキュア」のシリーズ構成を手掛け、ドラマ「コウノドリ」などで知られる坪田文、アニメーション制作は、『サマーウォーズ』(09)や「ちはやふる」などで知られるアニメーション制作会社マッドハウスが手掛ける。さらに、ハリウッドにも多くのファンを持つ川尻善昭、「NANA」、「カードキャプターさくら」の浅香守生、「ダイヤのA」、「若おかみは小学生!」で高い評価を得た増原光幸などが、渡邉監督のもとに集結した。
岩本は初めての映像化についてうれしさを爆発させ、監督やキャラクターデザイナーとの打ち合せにも協力的な姿勢で参加したという。アフレコで動く自身のキャラクターを初めて目の当たりにして、アニメーターの力量に感心しきりで、本解禁に際して「自分が紙の上に描いた人物たちがスクリーンのなかで動いたりしゃべったりしている姿を見れるのを楽しみにしてます」とコメント。
解禁されたティザービジュアルで描かれているのは、幻想的な月夜と、橋の上で出会う主人公ナランバヤルとサーラ。ナランバヤルがサーラを呼び止めようとなにか言葉を発しているのか、サーラはハッとしたように振り返ろうとする瞬間が捉えられており、なにかが始まりそうな予感がする仕上がりになっている。
原作からインスピレーションを受けて描かれたこのビジュアルを見た岩本は「このシーンにカラーを付けたことはなかったのですが、きれいな色使いがすごく神秘的で、物語の世界観がよく表れていると思いました。ナランバヤルとサーラの動きと表情にも、なにかが始まりそうな躍動感があり、映画の完成が一層楽しみになりました」と感動の声を寄せた。
ナランバヤルは猫を肩に乗せ、サーラは犬を大事そうに抱き抱えている。この動物たちが物語にどう絡んでいくのか、この橋の上でナランバヤルはサーラにどんな言葉を掛けているのか?映画の公開を楽しみに待ちたい。
文/山崎伸子