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hide愛が止まらない!今井翼と塚本高史が明かす、『TELL ME ~hideと見た景色~』に込めた想いと撮影裏話

インタビュー

hide愛が止まらない!今井翼と塚本高史が明かす、『TELL ME ~hideと見た景色~』に込めた想いと撮影裏話

「僕自身が抱えてきた、どうしたらいいのかわからないっていう想いをつまみ出して役に投じた」(今井)

hideの弟でパーソナルマネージャーだった裕士を演じた今井翼
hideの弟でパーソナルマネージャーだった裕士を演じた今井翼撮影/野崎航正 スタイリスト/渡邊奈央(Creative GUILD) ヘアメイク/中谷圭子(AVGVST)

――今作では、hideさんと裕士さんの兄弟のストーリーというところが根底にありつつ、hideさんが亡くなったあとは、裕士さんとI.N.A.さんとの関係性も深く描かれています。お2人のシーンで印象に残っていることはありますか?

今井「突然hideさんを亡くした裕士にとって、頼れるのはI.N.A.さんしかいなかったんですよね。なにをやっても壁にぶつかって、これでいいのかなって思ってもやっぱり障害があって。僕にとってこの作品は、もちろん“芝居として演じるもの”ではあったんですけれど、役を作るというよりも、僕自身が抱えてきた苦悩や悩み、どうしたらいいのかわからないっていう想いをつまみ出して役に投じたところがあって。部屋で自分自身を諦めてしまった裕士が、I.N.A.さんと2人きりで話をする屋上のシーンがあるんですね。先にも話したシーンなんですけど、弟に対する兄の想いをI.N.A.さんから聞かされて、『会いたい』って思う。それは自分だけの芝居では成立しなくて、高史くん演じるI.N.A.さんが芝居のうえでもリードしてくれたから成立したんだと思っています」

大切な人を失った、裕士とI.N.A.の心情を丁寧に紡いでいく
大切な人を失った、裕士とI.N.A.の心情を丁寧に紡いでいく[C]2022「TELLME」製作委員会

――塚本さんはお2人のシーンで印象深い場面はありますか?

塚本「クランクインの日がラストシーンの撮影だったんですよ。ありえないですよね(笑)。翼くんと2人のシーンだったんですけど、その日は曇っていて風も強かったので別日に撮ることになったんです。そうしたらその間にライブのシーンが入ってきて。hideちゃんが亡くなったあと、泣けなかった2人が感情を露わにするシーンでもあったので、それがよかったんですよね。日を改めてラストシーンを撮ったんですけど、あのライブシーンを撮ったあとだからこその、このラストシーンだよねっていう感じになって。初日にやらなくてよかったです(笑)。あと、翼くんが言った屋上のシーンでは、芝居について“こうしよう”“ああしよう”っていうよりは、その時の2人の感情のキャッチボールみたいなことを感じながら演じました」

「ライブのシーンは、I.N.A.さんのなかでひとつのゴールだったのかなって思う」(塚本)

「ドキュメンタリーのようだった」と撮影現場を振り返る、塚本高史
「ドキュメンタリーのようだった」と撮影現場を振り返る、塚本高史撮影/野崎航正 スタイリスト/上井大輔 ヘアメイク/YASU

――いまのお話に出てきたライブシーンは圧巻でしたね。

塚本「プロのミュージシャンの方もいたし、昔からhideちゃんのことが好きだった人もいらしたので、なんの不安もなかったし、それぞれが与えられた役のセクションを感じるままに演じてくださいっていう感じでしたね。でもライブシーンで言うと、僕は一番動かない役どころだったので、ほかの皆さんのほうが大変だったと思いますね」

今井「でも、I.N.A.さんが絶対的存在であるからこその、あの佇まいがなんとも言えないし、最後のカーテンコールでI.N.A.さんが一人後ろを向いてこらえていたものが溢れる、あのシーンが僕は大好きなんですよ」

クライマックスのライブシーンは圧巻!
クライマックスのライブシーンは圧巻![C]2022「TELLME」製作委員会


塚本「あのシーンね!なんか湧きだしましたね。あれがあったからこそ、ラストシーンは2人がもう同じ方向を向いているよねっていうことで、いいシーンが撮れたんじゃないかなと思っています。ライブのシーンは、I.N.A.さんのなかでひとつのゴールだったのかなって思いますね」

取材・文/大窪由香


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