『ベイビー・ブローカー』ソン・ガンホ、現場さながらの“カン・ドンウォンいじり”も！IUことイ・ジウンら笑顔弾ける来日イベント開催

キャスト陣はそれぞれがもともと是枝監督作品のファンだったことを語ったが、是枝監督によると「ソン・ガンホさん、カン・ドンウォンさん、ぺ・ドゥナさんの3人に関しては、当て書きです」とのこと。

「イ・ジウンさん、イ・ジュヨンさんについては、僕がコロナ禍で家で韓国ドラマを観ることにハマって。そこで印象に残ったお2人にお声がけした」とオファーの決め手を明かし、「IUさんの昔からのファンの方には申し訳ない、にわかファンです(笑)。オファーをして夢が叶って本当にありがとうございますという感じ。一番、僕が幸せだった現場」と最高のキャスティングが実現したと喜ぶ。

その言葉を聞いたイ・ジウンは、本作のオファー以前に「偶然、韓国の食堂で是枝監督を見かけたことがある」と口火を切り、「私は監督のファンでしたが、 是枝監督はまだ私のこと知らないという状況だったので、挨拶したいなと思ったんですが、そうすることもできず通り過ぎたんです。こうして私のことを知ってくれて、監督の作品に出演できてうれしい」と実は一方的な出会いがあったという裏話も披露していた。

劇中では『義兄弟 SECRET REUNION』(10)以来12年ぶりの共演となったガンホと息の合った演技を見せているが、2人がステージでも丁々発止のやり取りを繰り広げるひと幕もあった。ガンホは「昨日、成田空港に降り立って。イ・ジウンさんは日本でも大変有名なスター。100人を超えるファンが集まっていた。でもカン・ドンウォンさんには3人のファンが来ていた。私は5人のファンが来てくれました。とても気分のいい1日でした」と自慢して周囲も大爆笑。

大笑いしたドンウォンが「ファンの皆さん、頑張ってください」と控えめにアピールして会場の笑いを誘うと、さらにガンホが「ドンウォンさんはパリから来ていたので、『韓国から来た飛行機ではなく、パリからだったから3人しかいなかった』と言い訳をしていました」と暴露し、ドンウォンが「夕食の場でも『何人待ってた？3人？俺は5人だ！』と言われた」と続くなど、2人のトークに会場も大盛り上がり。是枝監督は「いつも現場はこんな感じ。だいたいソン・ガンホさんがドンウォンさんをいじっている。僕はこれが大好き」と現場の雰囲気も温かなものだったことを明かしていた。

取材・文/成田おり枝