戸田奈津子、“トム・クルーズの隣にいなかったワケ”を告白!字幕翻訳の極意は「感情的にちゃんと訴えられる日本語を」 - 2ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
戸田奈津子、“トム・クルーズの隣にいなかったワケ”を告白!字幕翻訳の極意は「感情的にちゃんと訴えられる日本語を」

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戸田奈津子、“トム・クルーズの隣にいなかったワケ”を告白!字幕翻訳の極意は「感情的にちゃんと訴えられる日本語を」

モデルのUTA、バースデーケーキを持って登場!
モデルのUTA、バースデーケーキを持って登場!

またクルーズと戸田の誕生日を祝って、モデルのUTAがバースデーケーキを持って登場するひと幕も。バースデーケーキにはクルーズと戸田の顔がプリントされており、戸田も大喜び。「イケメンに負けていられない」と森川もバースデーケーキを用意してきており、2つのケーキをプレゼントされた戸田は楽しそうに笑っていた。さらにUTAが2人に質問をすることになり、戸田に向けては「制限のあるなかで翻訳をする。どこにポイントを置いていますか?」との質問を繰りだした。

UTA「父からは『自分の納得する道を選んでほしい』と言われている」とも明かした
UTA「父からは『自分の納得する道を選んでほしい』と言われている」とも明かした

英語ができるUTAならではの質問だったが、戸田は「英語のわかる方が字幕をご覧になると、どんなに縮めているか。そして短くするのは難しいことだろうと想像していただけると思う。時間も限られていますから、全部は訳せない。直訳をしたら、画面中が字になっちゃいます」と微笑み、「一番重要なことは、その人の気持ちが一番出るセリフにすること。訳が合っているとか合っていないかとか批判をする人もいますが、そういうことではなくて。その場にいるその人の気持ちが、どんな日本語として伝わってくるか。お芝居なんだから、そこが重要になる。感情的にちゃんと訴えられる日本語を心がけています」と”心”を訳すことこそ、字幕翻訳の極意だという。


一方、役作りについて聞かれた森川は、「戸田さんと僕は、字幕と吹替えという、まったく真逆な仕事をしている。でも共通しているのは、僕たちは“お手伝いをしている”ということ。その映画のおもしろさを、しっかりと後押しできるような仕事ができるのがベストだなと思っている。トムの作品に対する想いや、マーヴェリックの気持ちをしっかりと(持つ)。森川という声優が前面にでないようにする。映画を観た時に『あ、吹き替えだったんだ』と思われるぐらいの気持ちで関わっていきたい」と打ち明ける。すると戸田も「理想的な字幕は、(観客が)『トムが日本語をしゃべっていた』と感じてくれるような字幕。邪魔をしちゃいけない。あまり存在感がある字幕は、(鑑賞している人の集中力が)削がれる」と“透明な存在”でありたいと、共感を寄せていた。

取材・文/成田おり枝

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